第147話 ぎゃくてん


 

 

 

 朝食の支度をしながらニュースを観ていたカヨさん、思わず膝を打ちました。

 

 ――そうだ、その手があったんだよね!


 担任教師を児童の側が選ぶシステムに変えたという、岐阜県の小学校の話です。


 従来は「担任の先生は選べないからねえ」こっそりため息をつく風景が当たり前でしたが、学校へ通うことに忌避感を抱く子どもが急増している現状への抜本的な対策を模索していた教育委員会が、ついに逆転の発想に踏みきったというのです。


 言われてみればたしかに! グッドアイディアではありませんか!\(^o^)/


 なぜこれまで考えつかなかったのだろうと、自分自身の頭の堅さに呆れながら、1872(明治5)年の学制発布から150年、社会は激変しているのに教育のみ旧態依然としていた異常事態にあらためて思いを巡らせ、批判を覚悟で英断をくだした行政に心からの拍手を贈るとともに、大人の人格についても、社会性の有無などの判断基準を見直す時期が来ているのでは? と考え始めているカヨさんです。

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