ついに全作読み終えてしまった……!!
こちらは「異世界人はこの世界を愛してる」シリーズの4のラスト作品となります。
この世界に異世界人が落ちて来る「謎」がついに!明らかになります。
驚きというよりも、なんだかロマンチックで神秘的で、うっとりとなるようなその謎の答え。
人間の生についても、前作から深く書かれている作品で、魂の結びつきの事などにも触れられ、各人物の生き様から様々な事柄を学べるシリーズとなっています。
衝撃的な展開も数多くあり、思わず叫んでしまいそうになったり、その展開にハラハラドキドキ。
1から読んでいる身としましては、各人物が全うしたその人生を最後まで見守る事ができて、切なくもあり、嬉しくもあり、こうやって人は困難を乗り越えながらも強く時を過ごしていくんだな~としみじみでした。
異世界物語で、硬派でシリアスよりな話が好きな方に、ぜひこの作品の魅力を知っていただきたいなと思っています。
決してすべてがハッピーエンドで収まらないのがこのシリーズの魅力です。
けれども、ハッピーエンドではない部分があってこその感動を確実に知れます。
むしろ、ハッピーエンドとかそうじゃないとか、そういう観点では語れない本作。
ぜひ読んでいただき、このシリーズの魅力を堪能していただきたいです。
よくある異世界転移物とは一線を画する、元自衛官のコーヘイが異世界にやってきて、世界と向き合いながら適応していくところから始まった「はこして」シリーズの完結編。
異世界からやってきた人々は帰ることができない——そのはずだったのに、突然人々が消えてしまうようになり、どうやら元の世界へと戻ってしまっている様子。
コーヘイもその影響を受けているらしいと知って、不安に駆られるセトルヴィード。さらには銃による襲撃と次々と事件が起こる中、ついにコーヘイが行方不明となり——。
なぜ異世界から人がやってくるのか。そして、その理由と深く関わっていくミシャを巡る苛酷な運命と、彼女を愛する人々のその行く末は、一作目からこのシリーズに触れてきた身にはああ……と思わずため息がでてしまう切なくも温かい光に満ちたエンディングでした。
後日談で彼らの幸せそうなその後の姿が見られたのも、ファンとしては嬉しい限りでした。
ひとつだけ、付け加えることがあるとすれば……副団長報われなすぎぃ!!
ぜひ一作目から、この異世界とそこに生きる人々の運命を見届けて欲しいシリーズです。