第7話 GAME -4-

は? その名前…何で知ってるの?


だ~って、知ってるも何も。

あたしだもん。

久しぶり♪ちーちゃん♡


楓は若干の狂気じみた笑顔を浮かべる


あたしさ、全部知ってるよ?

ちーちゃんが大手企業の一人娘で親の力使って

あたしの両親殺したこと。

学校でのいじめ全部ちーちゃんが首謀者だったこと全部。


楓の両親は、医療機器を製造する中小企業を経営していた。

しかし、ちとせの父親が経営する会社に製造権利を奪われてしまい

挙句に口封じのため殺されてしまったのである。


な、なんで…。

そ、そんなこと今話したって関係ないでしょ!?


…今、「そんなこと」って言った?


楓の顔は徐々に紅潮し、瞳は充血し飢えた獣のようになっていく


ちとせは楓の姿に恐怖心を隠せずにいた


…ちーちゃんには、罪を償ってもらわなきゃ。

安心して?あたしも後で行くから、先に地獄で待ってて?


楓は手に持った包丁を構え、助走をつけ全速力でちとせの胸へと飛び込んだ

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