新人賞応募と同人活動

akira

(執筆中)恋愛小説は応募すべきか

応募される作品は、ジャンル不問といえども、「恋愛」が圧倒的に多いと聞いております。

とはいっても、同じ恋愛でも、現代かファンタジーかでも違いますし、同年齢か年の差のある恋愛かでも違うでしょう。

ただ、1つ言えるかと思います。書評を見る限りでは、そのように言いながら、「通常の恋愛もの」はまるで相手にしていないという姿勢がもろに見える事です。

そんなものは求めていませんよとばかりに、大賞は勿論の事、最終選考からも外しているようですね。

もちろん、それらの中には、「恋愛要素」のあるものは当然あるのではないかと思います。

でも、通常のありきたりの恋愛小説は求めていないと、そう言っているようにも見えます。


しかし、そのほうが書き手にとっては良いかもしれませんね。

基本は大事ですが、テンプレ通りのものは片っ端から落とされると。

言い換えると、基本の型さえ破らなければ自由にしてよいわけだから、のびのび書きましょう。

まず、ありがちな設定ではおもろないというわけでしょう。

でも奇抜すぎて意味不明というのも当然駄目でしょう。


ここの出版社が言っている事ではないですが、

「面白い作品を作るためには、まず面白いキャラクターを考えてください」というアドバイスは大事にしたいと思います。

で、作中の表現で魅せなければいけないのは当然なんですけど、

原稿と一緒に提出する「あらすじ」の中で「面白いキャラなんですよ」と伝わるように心がけてみたい気はします。「あらすじ」は意外と見られてるという説もあるので。


例えば、「田中雄介」という名前だけでは、面白いのか面白くないのか全然分かりませんね。では、「会社員田中雄介」。これも面白くないですね…。

「製薬会社の研究開発員である田中雄介」ならどうでしょう。

うーん、ようやく少しはマシって感じですかね。もちろん、ストーリーがそれに何の関係もなかったらお笑いになってしまいますが。その肩書きがストーリーに一切関係せず、ただ地位と収入を女に見せびらかす要素としてだけ使われるとか…まあ、そういうのは必ずしもマイナスにはならないとしても、プラス要因にもならないでしょう…。


もうちょっと考えてみましょうか。

「三島秀樹」。「漫画家志望の三島秀樹」。うーん。「漫画家志望で無職の三島秀樹」う~ん、余計だめですね。「漫画家志望で無職の三島秀樹28歳」これではどんどん余計に…

「美大卒で油絵を専攻していた三島秀樹は、あるきっかけから漫画家志望に転じる」

書き方自体は他にあるとして、ようやくマシかなー。

「ふーん。じゃあ、それはどんなきっかけ?聞かせてや」となれば、興味を持って貰う第一歩でしょうか。

その理由が、「金になりそうだから」では、ずっこけてしまいますね。キミは一体何のために美大まで出たのかね、となる。芸術を追求する者に、あるまじき姿勢。大学時代からの彼女にも呆れられ、即刻フラれて終わりと…これでは話が続かない。

「油絵が売れなくて、でも絵を描く仕事はしたくて、漫画家を目指そうと思った」。…これも、あんまり、良くはなさそうですね。実際にはいそうですけど。現実にはその道も易しくはなく苦悩するというのであれば多少はましかもしれませんが、ちょっとありがちな駄目な人生という感じになってしまうかも。

「油絵の魅力も捨てがたかったが、ある漫画家によるキャラの連続する動作の描写に魅かれてしまった。これは一枚絵では表現できぬものがあると思い、漫画家を志す決意をした」

まあ、そんな人が実際にいるかは別問題にして、そういった明確な理由があるほうが良いでしょうか。こういう時、油彩の画家から見た場合の反論というのも当然あるはず。そこらへんもきちんと(調べて)書けば面白いかもしれませんね。

そういう彼を、女のほうはどう思うのか、どう接するのか。話にはなりそうです。


そういう場合、同じ恋愛でも、「ただ男と女がいてイチャついています」というのではなくて、もう少し大きなレベルのダイナミズムがあって、そこに恋愛が組み込まれる形にもなるので、ようやくやってみる価値は出てくるという所でしょうか。

この辺の所、商業作品ではもうちょっと軽く扱っているという印象は受けます。

ただ、こういった思考をする事自体は創作活動の楽しみにもなるので、考えてみても悪くなかろうと思います。


で、今書いているものについても、そういう事はきちんと考えていきたいと思います。


少しホラーな部分も入れたので、逆に、男女のドロドロはそんなに書かなくていいかなと思います。そんなものまで書いたら多分地獄になっちゃうんで。

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