第21話「小説家になろう」に他投稿サイトが勝てない理由
いろいろ小説投稿サイトを調べてみて、そのヘタレっぷりに失望してます。
イラスト系のほうでは pixiv が有名ですが、最近独占っぷりが目立ちます。これはなぜかというと、他の投稿サイトがヘタレなんですね。大体が、pixiv を真似た機能かその劣化版という感じで、それで元々のユーザー数が圧倒的に pixiv よりも少ないわけですから、勝負になっていませんね。別に pixiv 使えばええやん、っていう話になってしまいます。
尚、広告が多過ぎてさすがにうざくて、私はもはや使っていませんが。作品が埋もれやすいのは前々からですが、広告のうざったさから置き場にすらなりません。(イラスト等は自サイトに掲載するようにしています。)
小説でも、似た状況になる、あるいはなってるのかなという印象は受けますね。
有名どころの小説家なろうをユーザーとして使っていると、不満点が結構あるわけです。書き手としても読み手としても。
ではそれは具体的には何でしょうか。
他企業のいくつかが考えているのは多分こうでしょう:
「イラストを活用してないからだ」
じつに、浅はかですね。
だって、小説だから、ものは活字ですよ。
しょうもない内容のものを表紙絵で売りつけようと考える同人サークル並の発想です。
イラストを使ったところで、目立つイラストをかけるかどうかとか、小説とは関係ないところで余計に差がついてしまうのです。
そして、たちが悪いのは、極端な話、イラストって自分で描かなくてもいいんですよ。
金持ってるなら、札束でひっぱたいて「描かせりゃいい」っていう考えがあるわけです。
そうなると、金持ってる人が勝ちという話にもなります。
同人誌でも、確かに表紙絵は大事です。ただ、漫画系でよくあるのは、表紙と中身の絵柄全然違うやん、っていうやつ。極端なものは表紙詐欺と呼ばれます。でもそれでも、表紙で買って行く人というのは残念ながら一定数いるわけです。
だから一部のサークルは「これはやめられへん」という事だと思いますが。そういう人達の事は個人的にはあまり好きではありません。
…で、それらの投稿サイトで結局どうなっているかと。
そのイラストを使って、一部の投稿作品だけを目立たせたり、作品とは関係ないコンテンツを目立たせたり。そんな程度のものです。
結局、小説家になろう以上に、一部の作品にしか光が当たりませんと。
だったら最初から、小説家になろうでええやん?
…って、まあなっていくのかなと、私は思います。
確かに、閲覧数の多い作品や人気作品には報酬を払う仕組みを取り入れているサイトもありますが、いやだから、それって人気作品には嬉しい事だけど、他の人達には何の恩恵も無いではないですか。結局一部の勝ち組だけが喜ぶ構図です。
何だかんだいって、「見てもらう」っていうだけなら小説家になろうのほうが伸びるという印象を私は受けています。これはじつに、あほらしい。
小説サイトからは、イラストは取っ払ったほうがいい。私はそう思います。
無駄に目立ってしまうので。
注目度が低い作品を目立たせるならまだいいけど、やってる事全然違いますから。
私は漫画やイラストでも活動しているので、確かに自分のサイトにはそういうものも載せています。でも本質的には、活字は活字でやるべきだと思っています。
結局ですね、そういう無駄な事をやって、小説家になろうの悪い点を改善するどころか、かえって悪くしているのではないかと思います。
私は、個々の作品が埋もれる原因は次のようであると思っています。まあ企業が最初から仕組んでいるというのもあるでしょうけれど、「読み手になった時の使い勝手の悪さ」と表裏一体なのかと。
まず、人の作品を調べにくいんです。たどりつけない。でかでかと一部の特定の作品群や、あるいは関係ないコンテンツやら広告やらがまず目立つ。
で、他のどこにあるの?と思っても、分からないんですよ。
こんなにたくさん作品がありますーなどとうたってるけど、図書館のように整列されて分かりやすい形で置かれているのではなくて、ごみみたいに倉庫にぶちまけられてる形になってるわけです。そこから「発掘」したきゃ、個人の自由と責任で勝手にやれと。意図してかしないでか別問題として、そういうスタンスなわけですね。(※図書館だったら、それが意図したものでなくとも、管理の不備を追及されて当然でしょう。)
図書館では、確かに何を書架に置
くかは大体決めているとしても、作者名はアイウエオ順に並んでいて、人気作家だから特別目立つように配置するなんて事はありませんね。そういうのは書店と違います。
ですが、投稿サイトは、むしろ書店の形式ですね。
アマゾンや楽天みたいに、実際に書店やってるならまだ分かります。個人的には欲しくもない物を薦められるのはうざったいので好きではないですが。
ところが、書店やってるわけでもないのに、書店の形式でやってるわけですね。
さらに、投稿サイトというのは基本的に営利でやってますね。非営利の図書館とも違うわけです。見れば見るほど、これは一体全体、どういう商売の仕方だと。そう思わせるような、稼ぎ方であるわけです。
従来のホームページスペースやブログサービスのように、場所を提供するサービスとしては不十分でしょうね。機能は著しく限定されますから。競争を煽られるので交流の場にもなっていないと個人的には思います。
…で、まあ、小説家になろうは、そういうところが、実際問題としてはあるのではないかと、個人的には感じます。
で、それに対抗すべきと思ってかは知りませんが、新しくできた投稿サイトがあると聞いて行ってみると、結局小説家になろうと同じ、あるいはそれよりもひどいと。
それでも広告収入で稼げればいいやという考えなのかもしれませんが、作り手のユーザーの事は結局何も考えていないというのが本当に見え見えという印象を受けました。
私は、これはイラスト分野での pixiv と同じ事になっていくと容易に予想できると思います。だって、元々のユーザー数は小説家になろうのほうが多いんだから、特別な機能があるわけでもない新規のサイトに投稿するメリットないじゃないですか。アカウントの管理とかが面倒になるだけで。(それで結局作品を書く速度も低下する。)
個人的には、特にメリットがあるわけでもない pixiv を使うのをやめたように、小説家になろうに作品を投稿する事は現在はやめていますが。
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