第15話

朝日が昇り始め薄らと明るくなったころにアスラは起きた。

「んー あれ?朝?

ご飯食べてない 楽しみにしてたのに


はぁ 仕方ない んー ちょっと鍛錬するか」







学園寮の後ろにある森にアスラは来ていた

そして氷で作った刀でスノーに教わった型を途切れないように黙々と降っている


確認のためにゆっくりと振るそれは舞のように綺麗で氷の刀に反射する光により神々しくも感じるものだった。


(よく考えたらなんで僕は歳をとっていないんだろう? 数年単位の時間は経っているはずなのに 

これもあの超常生物の力なのだろうか?


そうに違いない 考えても終わりがない気がするしもういいや)



そしてそこから2時間ほど鍛練を続ける

型稽古 魔力操作訓練 そしてイメージトレーニングを終えたころには太陽が完全に顔を出していた。



「さてとこれでよし

基本は刀術だけで 氷はいざというときだけにしよう!


さてご飯!ご飯! いやー楽しみだなぁ」


ご飯を求めて寮の食堂にスキップしながら向かう







食堂の中には人が数人しかいなかった

基本平民しか使わない場所というのと長期休暇中でまだ戻っていない人の方が多いからである。


貴族の人の中にも利用する人がいるがほんの数人でありほぼ全ての人は自らの部屋で食べる。 

貴族の部屋はアスラ達平民と違い広い部屋に厨房完備 常に綺麗になるよう魔法で管理されている過ごしやすくなっている。

そして自らの使用人を1人だけ連れることを許されているため 食堂を利用する必要がないのである。


「おばちゃん! 久しぶり!

今日のご飯お願い!」


「あらあら おかえり


休みの間どうだったの?

急にいなくなったじゃないのさ」




「あーごめんなさい 

ちょっと誰も来ない場所で修行してたんだ」


「まぁまぁ 

なら随分と強くなったんだろうね 

ご飯はちゃんと食べてたの?

なんか顔色があまり良くないわよ」


「あまり食べられなかったんだ

なんせ森の中でほとんど果物と薬草だけで済ませてたからたまに猪とか鹿とかは食べてたよ」


「あんまり無茶はするもんじゃないよ


はい、お待ち  たんとお食べ」



「ありがとう 

いただきます!」



近くの先に座りアスラは久しぶりのご飯を堪能するのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る