あいつシリーズ クリスマスに新陰流

泊瀬光延(はつせ こうえん)

前書き・人物紹介

・俺(角南大介)

 小説家。学生の頃林太郎と会い、一目惚れする。この男は男色家という分けでもなく、林太郎一途である。林太郎と一時別れた時に書いた歴史小説で、自分と林太郎を古武士と少年刺客に置き換えて、契りの物語を描いた。後に林太郎の努力でハリウッドの有名監督に映画化された。だが、林太郎の無意識での復讐に傷つき、撮影の途中で日本に帰り姿を隠した。


・柳生林太郎

 新陰流の師範代を祖父に持つ、美しい少年天才サッカー選手だった。晩稲(おくて)で中性的な肉体の徴候を持つ。大学の頃、大介の下宿で犯されたが、その純情にほだされて恋仲となった。しかし心のどこかで大介を憎む心を持ち、愛情とのジレンマに苦しむ。怪我でサッカーを諦めた後、大介の小説の映画化を実現し、その主人公、少年刺客の役を演じ世界的スターになった。しかし大介が行方を眩ませたため、その一作で引退した。その後、シンガーに転じ、大介を捜し出しよりを戻した。


 この物語は、大介と林太郎がお互いの愛を再認識した後の話である。通常は、林太郎はカリフォルニアで歌手として活動し、大介は日本の北越のログハウスで執筆活動を続けている。

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