一番素敵な贈り物

勝利だギューちゃん

第1話

「さてと、行くか」


私は身支度を整えて、出かける準備をした。

私は、サンタ。

サンタクロースの、女の子。


名前は、あおい。

ちなみに、コードネーム。


サンタの世界では、コードネームで呼び合ってる。


私の役目は、プレゼントを渡しに行くこと。

サンタは、子供たちにプレゼントを配りに行くが、実は違う。


私がプレゼントを渡すのは、ひとりだけ。

他のサンタもそう。


つまり、ひとりひとりに、自分だけのサンタがいるのだ。

ただ、向こうは知らないけど・・・


「えーと、彼のプレゼントは・・・なになに・・・素敵な彼女か・・・

なら、私がプレゼントだ」


私ほど素敵なプレゼントはいない。

きっと彼も、喜ぶはずだ。


いいや、絶対に喜ぶ。


そうと決まれば、出発だ。


そりにまたがる。

えーと、私のパートナーは・・・


そこへ、後輩のサンタがやってきた。

コードネームは、あかねだ。


「あおい先輩」

「どうしたの?あかね」

「トナカイが、全部ダウンしましたので、今年は、歩いて行ってくれと」


他のサンタたちも、歩いて出かけている。


えっ?

ソリを自動化しないのかって?


邪道だから、やらないそうだ。


仕方なく、歩いて出かける。

サンタは、配達先まで一直線のルートか、ある。

なので、方向音痴でも、迷わない。


私も、歩くことにした。


「あかねはいいの?」

「私は、前日に行けば間に合いますから」


それぞれが配るプレゼントは、企業秘密。

仲間内でも、もらしてはいけない。


私の、配達先は一週間で着く。


「待っててね。今、私という素敵なプレゼントを、配達するからね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る