第22話 窓の外は銀世界

 少し寝坊した朝、ベランダの窓を開けました。そこはいつもと違う銀世界です。

 しんしんと白雪が矢継ぎ早に舞い降りてきます。

 なんだか胸がときめいてうれしくなりました。ずっと見ていたいなと思えど寒さには勝てそうにありません。

 いつものように用事を済ませて何回か窓を開けました。

 あ、今日は自転車大丈夫かな。大切な私の足である自転車です。

 雨や濡れた場所では要注意です。滑ると大怪我をしてしまいます。

 キッチンで暖房器具に守られて、細やかな幸せな時間はすぐに過ぎていきますね。

 今日の予定を確かめて頭の中で順序立てていきます。この頃少し忘れっぽいです。なので注意です。

 年老いた母親のことが気になりいつも様子を見に行っています。何をしてあげるってことでもないけど元気な笑顔を見に行くのです。それだけで安心して1日が過ごせるような気がします。

 これって独りよがりの自己満足になるのでしょうか。

 それでもいい、今日もまた自転車のペダルを漕いでいそいそと出かけて行くのです。 

 ふいに気持ちが変わることがあります。しんどいなと思う時は切り替えて楽しいことばかりを並べてみたり。

 どちらかいうと怠け者なせいか楽な方へ物事をとらえる傾向があると自負しています。

 なのでなるべくあえて厳しくしているつもりなのです、自分に対しては。  

 でも反面怠け者に対しては毛嫌いする私がいます。出来るならそんな自分を律して行きたいと思っています。

 自制心がちょっと足りないかもです。短所を長所に変えてみたいとも思います。

 そこにはやはりコツコツの姿勢が必須です。うつむき加減の時にこそコツコツ、コツコツと地道な努力。

 私はいつもこうして来たような気がします。誰に言われることでもなく静かに地道に。

 もとい。

 母親は小さいけれどたくさんの苦労をしてきた人です。その苦労に対しては文句を言ったことがありません。それだけでも十分学ぶ要素はあります。

 こんな世の中でどんな苦労を、と声が聞こえてきそうです。

 あ、でも人には言うに言われん悩みが1つや2つはあるでしょう。

 そんなものだと思います。

 

 

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