かつて妹であった同級生からクイズ部に入ろうと誘われました
立花戦
第1問―同級生は妹でした―
空は何もない色。
群青色の空には前向きになれるものだと信じて疑わなかった時期が俺はあった。
現在は呪いのように怨嗟がある心に見せるのは別物。
「…あのクソオヤジ」
そう恨みを呟きながら日曜日の河川敷を俺は無心と歩いていた。
昨日は両親が離婚したのだ。俺と妹は別々で暮らす羽目になった。
(もう少しで恋人になれるかな淡い期待をした俺は、あの時に告白をしておけば良かった)
俺達の過程は、かなり複雑だ。
(まず俺と妹は元は幼馴染。しかも社会からすれば他人だ。
中学に上がって再婚すると、母さんが言っていた。再婚の相手は顔立ちが整っているダンディというイメージだ。
その子供が俺と幼馴染である。それから兄妹となった…最高かよ!って舞い上がった自分がいた )
何度目になるか分からないため息をこぼすのだった。
週明けの月曜日は嘆きたくなるのが鼻歌を無意識にするほど。
高校2年生である俺は同じクラスの妹の机の前で挨拶をする。
「元気にしているか
艷やかな黒髪のツインテールは可愛かった。あとはパチリとした目とか輝いていて天使。
表情も豊かで純粋の塊。そして成績は優秀で運動神経も優れている。
「うん!わたしは超元気だよ!
お兄ちゃんはさあ、元気?」
「ああ、元気にしているよ」
「わーい!それじゃあクイズ部に入ろうよ」
「…いきなり過ぎないか!?」
知沙の行動力には驚かせられることが多い。
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