第45話

そこならば、きっと良い仕事が見つかるはずだと思ったからだ。

そして、旅を続けて三ヶ月が経過した頃、ようやく目的地に到着することができた。

早速、求人情報を集めることにしたのだが、これが中々見つからない。

どうしたものかと考えていると、不意に声をかけられた。

振り返ると、そこには見覚えのある人物が立っていた。


それは、かつて私が奴隷として売られた時に出会った商人だった。

彼は、笑顔を浮かべながら話しかけてきた。


「やあ、久しぶりだね」


その言葉を聞いた瞬間、嫌な予感がした私は、即座に逃げ出そうとしたのだが、遅かった。

既に取り囲まれてしまっていたからだ。

そうして、再び捕まってしまった私は、連れて行かれるままに馬車に乗せられてしまった。

行き先はもちろん分かっているのです。

あの忌まわしき場所へと連れ戻されるのです。

そう思うと途端に気分が悪くなり、吐き気が止まらなくなってしまった。


それでも何とか耐え続けること数時間、ようやく目的地に到着したようです。

馬車から降りると、目の前には大きな建物が聳え立っていた。

その光景を見た瞬間、過去の記憶が蘇ってきて、思わず涙が溢れ出してしまいました。

そんな私に追い討ちをかけるように、男が囁いてきました。


「これからお前はここで働くことになるんだよ」


その言葉を聞いた瞬間、目の前が真っ暗になりました。

どうやら、私は一生ここから出ることはできないみたいです。

それどころか、一生ここで飼い殺しにされてしまう運命なのです。

そんな絶望的な状況の中、私はある決意をしました。

それはこの場所から脱出することです。


そのためには、まず情報を集める必要があります。

なので、まずは情報収集を行うことにします。

具体的には、この施設の構造や警備体制について調べることにしました。

そうすることで、脱出経路を見つけ出すことができると思ったからです。

しかし、それは容易ではありませんでした。


何故なら、常に監視されている状態だったからです。

そのため慎重に行動しなければいけませんでした。

それでも少しずつではありますが、情報を集めることに成功しました。

その結果分かったことは、この施設は想像以上に広大であるということです。

また警備兵の数も多く抜け出すのは難しいということも分かりました。


ですが、諦めるわけにはいきません。

なんとしてもここから脱出してやるという強い意志を持っていましたから。

そして、決行の日がやってきました。

その日は警備兵の配置が少なく隙ができたのです。

私は、このチャンスを逃すまいと、思い切って行動に移すことにしました。


まずは、出口に向かって全速力で走り出します。

途中、何人かの兵士に止められそうになりましたが、それを振り切って駆け抜けました。

そして、ついに出口が見えてきました。

あと少しだと思いましたが、そこに立ち塞がる存在がありました。

それは他の施設を管理する管理者であり、私を捕まえた張本人でもある男でした。


彼は不敵な笑みを浮かべながら話しかけてきました。


「おや、こんなところで会うとは奇遇だね」


その言葉に背筋が凍りつくような感覚を覚えました。

何故なら、目の前にいる男こそが私を捕らえた張本人であり、 私が最も恐れていた人物だったからです。

男はゆっくりと近づいてくると、私の顎に手を当てて上を向かせ、視線を合わせてきました。

そして、囁くような口調でこう言いました。


「まさか、また会えるとは思わなかったよ」


その口調にはどこか嬉しさを感じさせるものがありましたが、逆に恐ろしさも感じさせるものでした。

何故なら、この男からは狂気じみたものを感じ取っていたからです。

そのため一刻も早くこの場を離れようと試みたのですが、何故か身体が思うように動きませんでした。

まるで金縛りにでもあったかのように指一本すら動かすことができなかったのです。

それでも必死に足掻いていると、突然、男が顔を近づけてきました。

そして、私の耳元で囁くようにこう言ったのです。


「まさか脱走しようなんて考えてないよな」


その言葉を聞いた瞬間、背筋が凍りつき、恐怖心が込み上げてきました。

私は、この男に逆らうことができないのだと悟った瞬間、絶望に打ちひしがれました。

そんな私に対して男は、不気味な笑みを浮かべながらこう言いました。


「安心しろ、殺しはしない」


その言葉を聞いた瞬間、安堵感を覚えましたが同時に疑問を抱きました。

何故、殺さないのかという疑問です。

その答えはすぐに分かりました。

それは、私がまだ利用価値があるからでした。

つまりは、生かされているということです。


その事実を知った瞬間、絶望の淵へと叩き落とされたような感覚に陥り、目の前が真っ暗になりました。

私はこれから一体どうなってしまうのでしょうか?

不安でいっぱいでしたが、今はただ耐えるしかありませんでした。

しかし、いつか必ずチャンスが訪れるはずです。

その時が来るまで、決して希望を捨てずにいようと心に誓ったのでした。


その後、私は牢獄に閉じ込められてしまいました。

食事などは与えられるのですが、それ以外は何もさせてもらえません。

ただ、時間が過ぎるのを待つだけの生活が続きました。

最初は辛かったですが、次第に慣れていくようになりましたし、最近では諦めにも似た感情が芽生えてきました。

そんなある日のことでした。


突然、看守がやって来て、私を外に連れ出してくれたのです。

最初こそ驚きましたが、次第に嬉しさが込み上げてきました。

久しぶりの外の風景を見て感動すら覚えましたから。

これから一体どうなるのかと不安に思っていましたが、そんな不安はすぐに消え去りました。

なぜなら、目の前には信じられない光景が広がっていたからです。


それは、見たこともないような美しい景色の数々でした。

その美しさに見惚れていると、突然声をかけられました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

女王だった筈なのに転生すると奴隷ってどういう事よっ~あぁっ私の主よっ、何なりとご命令下さいませ~ 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ