第5話 お姉様はセクシー女優

 僕とアキラは、久遠レイの自宅へ呼ばれた。



 学校から十分くらい掛かる。駅から程近い高層マンションだ。



「おおォ~😆🎶✨ セレブじゃン✨✨

 レイ❗❗」

 マンションを見上げたアキラは馴れなれしくレイと肩を組もうとした。



 だが、美少年のレイは軽快なステップで掻いくぐって僕を盾に使った。

 


「フフ……、別に、さァ~…、入れよ」

 どうやら顔認証でセキュリティシステムが作動するのか、自動ドアが開くとレイはアゴで指示を送ってきた。



「……😳💦」僕は圧倒された。

 こんなセキュリティが万全な高級マンションへ入るのは初めてだ。


 緊張してドキドキしてきた。



「おいおい、チン太郎ォ……😆🎶✨

 何をビビッてんだよ」

 アキラは、僕に比べて図々しい。

 まったく意に介さないようだ。



「べッ、別にィ……」

 いつまでもオドオドしているワケにはいかない。

 レイとアキラに続いてエントランスからマンション内へ入った。


 エレベーターに乗ると、アッと言う間に最上階へ着いた。



「お姉様と一緒に住んでいるんだ。この部屋もお姉様の部屋さ❗❗」

 レイはドアのカードロックを解除しながら微笑んだ。


「へェ……、お姉様と」

 そいつは楽しみだ。

 この美少年の姉なら間違いなく美女だろう。



「ヒュー😆🎶✨ レイのお姉様なら超ォ~~美女だろォ~~」

 考えることはアキラも同じようだ。

 すこぶるご機嫌だ。



「ああァ~…、まァ、お姉様は美人だけど、ちょっと変わった仕事をしててねぇ……」



「ふゥン、変わってるって、何やってるの。

 キャビンアテンダントとか、モデルさんとかァ……❓」

 レイの姉なら、さぞかし美形だろう。


「フフ……」

 もしかしたらアイドルかもしれない。

 僕も興味津々だ。



「いや、セクシー女優さ✨😌✨」



「えェ😲💦 な、セクシー……女優❓」

 本当か……。


 よりにもよってセクシー女優がお姉さんだなんて。

 確かに変わった職業だ。


「ヒューッ、マジかよォ~~…✨😆🎶✨

 ご機嫌じゃン」

 アキラは満面の笑みを浮かべた。

 







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