第2話 Go to 【売春島】✨😆🎶✨

 キスをしたのさえ初めての体験なのに……。



 なのにだ。


 ああ……。このあと、僕はどうなってしまうのだろう。



 驚くことに、ゆっくりと美少女の舌が伸びてきて僕の上唇を這うように舐めた。



「うッ、ううゥ……😲💦」コレは……。

 ゾクッとするほどの快感が僕の全身を駆け抜けた。





 かすかに身体が戦慄わなないたみたいだ。下半身が異様に熱を持ち火照ほてっている。

 


 その下半身の上に美少女がまたがっていた。



 柔らかくプリンプリンした桃尻が、ちょうど僕の敏感な股間の上にある。



 美少女は上から僕の顔を覗き込んだ。


「フフ…✨☺️✨ ダーリンッたら、こんなに震えちゃってェ……✨👄✨💕

 可愛いわァ~ッ✨🎶✨💕」

 まるであどけないJKのように童顔なクセをして、ヤケにあやしく微笑みを浮かべた。



「いやいや、あのォ~、歳下のキミに可愛いッて言われても……🙄💦」

 少し複雑な気分だ。



「フフ、なによ。子供じゃないわ。

 これでも充分、大人なのよ。脱いだらスゴいんだからァ」



「いや、いいよ。脱がなくても……。

 そッ、それよりちょっとォ~、

 悪いけど…😳💦 キミは誰なのかなァ」

 どさくさに紛れて名前も知らない子とキスをしてしまった。



 まさか、この子も【売春ツアー】のコンパニオンなのだろうか。



 それにしては若すぎる。

 いや、若いと言うよりも幼ないと言ったほうが的確だろう。


 一見するとJKか、下手をするとJTのように幼ない感じだ。


 このご時世に、年端としはのいかないJTと濃厚接触をしたと知れれば間違いなく炎上案件だろう。




「何よ。ダーリンッたら……、忘れたの。

 私のことを」

 美少女に問い詰められた。



「ゴッ、ゴメン🙏💦 えェ~ッと、Go to トラベルで、高速フェリーに乗って龍宮島に到着したあと……😓💦」

 懸命に思い出しながら応えた。



「ン……、歓迎パーティでカクテルを飲んでからの記憶が、まったく無くなってェ……」

 肌もあらわな地元の美少女たちに囲まれて、あれよあれよと勧められカクテルを飲まされた。 



 元からアルコールには弱いので、またたく間に、前後不覚に酔っ払ってしまった。


 それ以降の記憶がまったく抜け落ちている。


 目の前の美少女の事もまるっきり覚えがない。



「もォ~、ラブリよ。しっかり覚えておきなさい✨😠⚡✨」

 プーッと頬を膨らませた。



「えェ……、ラ、ラブリ……さん」


「どう思い出したァ~…❓」



「うッ、うン……😔💦」

 まだハッキリとは思い出せないが、取り敢えず曖昧に頷いて応えた。


 なにしろ僕は優柔不断だ。



 こんな可愛らしい美少女に詰め寄られたら知らないとは言えない。




「あ……ッ!!」そう言えば、忘れていたが異様に咽喉のどが渇いていた。



「あのォ~、ちょっと悪いけど、水はどこにあるのかなァ……🙄💦」

 キョロキョロと周辺を見回した。


 ベッドの脇のテーブルの上にペットボトルが置いてあった。



「フフ〜…✨😜✨ 何よォ〜……。

 ダーリンッたらァ❓ 水が飲みたいの」

 

 


「うン…😔💦 咽喉のどがカラカラだ。ちょっと悪いけど…… 

 ラブリさん❗ このお尻を退けてくれないか。そこのペットボトルを取るから」

 手を伸ばしたが届かない。


 さっきから僕の股間の上をラブリがまたがっているので、スゴく邪魔だ。


 しかし、まさか強引に押し退けてボトルを取るワケにはいかない。



「イヤよォ~~……。

 ダーリンッたらァ~…✨😠⚡」

 またムッとして急に怒り始めた。



「え……😲💦」何で、『イヤよ』ッて言われても……。

 


「ダーリン❗❗ ラブリッて、呼び捨てにしてェ〜……」


「え、呼び捨てに…… じゃ、ラブリ……

 取ってくれよ。そのペットボトルを」

 アゴで、テーブルの上のボトルを差した。



「フフ、仕方ないなァ~。じゃァ、ラブリが飲ませてあげるねェ……✨☺️✨💕」

 


「の、飲ませてェ……」

 どうやって飲ませてくれるのだろうか。

 一瞬、考えた。



 まさか、口移しで飲ませてくれるワケではあるまい。



 だが、ラブリは僕の股間に跨がったまま、ペットボトルを煽って、クチいっぱいにミネラルウォーターを含んだ。



 何をする気だろう。まさか……。

「ゴックン……😳💦」見ているだけで顔が紅くなり咽喉のどが鳴った。



「フフ……✨👄✨」

 だが、ラブリは僕に見せつけるようにゴクゴクと音をたててミネラルウォーターを飲んだ。


「え……😲💦」

 彼女だけ飲んで僕には……。


「あァ~…、美味しい✨😆🎶✨」

 ラブリは口元を手の甲でぬぐい、満面の笑みを浮かべた。



「おい……、ボッ、僕には?」 

 まさか、ひとりで飲み干す気なのか。



「え、何よ…… ダーリンも欲しいの?」



「当たり前だろう。何を考えているんだ。

 さっきから咽喉のどがカラカラだよ。

 僕にも飲ませてくれ」



「フフ、しょうがないなァ~…」

 ラブリは笑みを浮かべ、またペットボトルを煽り、ミネラルウォーターを口に含んだ。


「フフ……✨👄✨✨」

 微笑んだまま顔を近寄せてきた。



「……😳💦」このままだと……。マジか。

 口移しで……。


 また僕の心拍数は急上昇だ。



 柔らかな唇が僕のモノに触れた。

 唇同士が重なりあった。

 

 

「ン……✨💏💦」

 ゆっくりと口移しで甘くて冷たいミネラルウォーターが注がれた。


「ゴック、ゴクン」

 むさぼるように彼女からのミネラルウォーターを飲んだ。



「ああァ~…」至福の瞬間だ。


 こんなに美味おいしいミネラルウォーターを飲んだためしがない。

 


 だが、ひとクチではモノ足りない。



「どう、美味しい❓」


「ああァ~…、美味しいけど、もっと…… 

 もっと水を」



「フフ、しょうがないなァ~…✨😌✨✨」

 またラブリはミネラルウォーターを口に含み口移しで飲ませてくれた。



「うッううゥ……」 

 何度も口移しで水を飲んでいる内に、口からこぼれた水でTシャツがビッショリに濡れてしまった。

  

「うわァ~…、ビッショリだ」僕の胸の辺りがこぼれた水で濡れていた。

 


「じゃ、待っててェ…、今、脱がしてあげるからァ~…」

 ラブリが、僕のTシャツを捲り上げると胸が


 乳首が丸出しになってしまった。


「ううゥ……😳💦」何となく恥ずかしい。



「あら、コレは……」

 美少女は僕の胸の辺りを指先でなぞった。



 少しくすぐったくてピクッと反応してしまった。

「え、ああ……、それは多分、アザですよ」



「アザ…… ドラゴンのタトゥみたいね」

 珍しいモノでも触るような感じだ。



「うン、生まれた時から在ったそうだけど」

 物心ついた時には、すでにくっきりとアザがあった。



 小学校の時、胸のアザを見られるので、プールでの水泳の時間や身体測定で上半身裸になるのが憂鬱だった。



「へェ〜…、スッゴい!! 龍の形をしてるわねェ……」

 ゆっくりと僕の胸を指先で撫でた。

 また少しビクッと反応してしまった。



「ええェ……、ま、そうですね」

 確かに、アザが昇り龍のような形をしていた。


 僕は童顔なので、胸にあるドラゴンのようなタトゥは少し違和感があった。



「フフ……、【龍宮の使い】ねぇ😆🎶✨」


「えェ……😲💦」龍宮の使い……。



 その言葉を聴いた途端、僕の脳裏を閃光のように何かがよぎった。



「あッ、そうだ❗❗」

 あれは夏休みに入る直前だった。




 僕は、悪友のアキラに【Go to トラベル】誘われた。




 ようやく僕は思い出した。





 ※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆


 



 三日前……。





 肌を焦がすような真夏の日差しが大きな窓から差し込んでいた。




 今日も優に三十五度にはなりそうだ。

 連日、酷暑日が続いている。




 僕たちは大学構内の学食で、そば定食を食べていた。

 


「ぬ、ぬァ~にィ~ーー😲💦

 【売春島】だァ~~ーー…❗❗❗」

 思わず、僕は立ち上がって絶叫しかけた。



「バッ、バカかァ~。チン太郎ォ~……❗

 大声でワメくなよォ~~……❗❗」

 すかさず目の前にいる悪友の馬場アキラが僕の口をふさいだ。



「ゥ…ン、ぐぐゥ……、離せよォ~❗❗」

 強引に、僕はアキラの手を振りほどいた。



「……😓💦」

 無言であたりを見回した。



 ここは、大学構内の学食だ。


 夏休み前なので、多くの学生たちがリラックスしてコーヒーブレイクを楽しんでいた。



「……😒💦」

 仲間同士、談笑している所で突然、僕が大声で『売春島』と叫んだので、一斉に彼らの視線が集まった。



「ン……😳💦」

 恥ずかしくて赤面し、大人しく腰を下ろした。


 本来、僕は人見知りでみんなの前で騒ぐのは苦手だ。




「だから、事前に驚くかもしれないから騒ぐなッて、断っただろう……😅💦」

 アキラは苦笑いを浮かべた。

 


「そッ、そりゃァ~…、驚くなッて言われても」

 確かに釘を刺されていたが、それ以上に衝撃的だった。



 まさか、政府肝いりの【Go to キャンペーン】で【売春島】へ行こうと誘われるとは思わなかった。




「アキラが急に、『売春島』に行くなんて言うから……」

 『売春島』だけボソボソと声のトーンを落とした。

 周辺まわりの視線が気になった。




「ケッケケェ…😆🎶✨ 聴けよ。

 チン太郎」

 アキラはイヤらしく笑いながら回り込んで、僕の真横へ座った。



「誰がチン太郎だよ❗❗ 真太郎だ❗❗

 僕の名前は❗❗」

 こいつは、昔から僕の事を『チン太郎』と呼んで小バカにしていた。



「ケッケケェ…【売春島】へ行ったら朝から晩までやりまくりだぜェ〜。

 どうだ。堪らないだろォ❗❗

 童貞チェリーボーイのチン太郎にはァ~…😆🎶✨」

 馴れなれしく肩を組んできた。



「うるさい❗❗ 大きな声で童貞チェリーボーイッて言うなァ~…😳💦」

 顔が真っ赤になってしまった。

 


「……😅」

 周りの学生たちは苦笑いを浮かべていた。



「チェリーボーイだってェ……。キショー」

「死ねば良いのにィ~……」

 学食にいる女子生徒たちの辛辣な陰口が聞こえてきた。





「……」無言でうつ向いた。

 頬が真っ赤に染まるのが自分でもわかった。



 まったく話しだ。









☆゚.*・。゚※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆

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