ぼくの体液はタルタルソースの味がする
ももちく
罪と罰
ぼくの下に2週間早くサンタクロースがやってきていた。そのサンタクロースは背中に蝙蝠羽が生えており、小太りのおっさんではなく、白いネズミであった。そのサンタクロースはぼくに言ったんだ。
「チュッチュッチュ。彼氏が奥さんを妊娠させないでほしいと願うのでッチュウね? では、このレシピの通りにマフラーを編むと良いのでッチュウ」
蝙蝠羽付きの白いネズミのサンタクロースが、彼にとっては大きい袋から1枚のメモ用紙を取り出し、それをぼくに手渡してきた。ぼくは睡眠不足になりながらも、手編みのマフラーを編み、そして、レシピ通りに薬液を作り、その薬液の中に手編みのマフラーをくぐらせたんだ。
そして、天日干しした手編みのマフラーをクリスマスイブの前日である12月23日。彼にプレゼントした。彼は喜んで、そのマフラーを首に巻き、ぼくを
ぼくはさっそく彼のふとくて大きくて立派なおちんこさんにしゃぶりつき、その先端からタルタルソースが出てくることを願った。
だけど、彼のスペル魔はスペル魔のままであった。ぼくは苦々しい気持ちが顔の表情にまで浮き上がってしまう。でも、彼は無理しなくて飲まなくていいんだぞ? といつも通り、優しく言ってくれる。それだけでぼくは幸せだった。
ぼくは自分のおちんこさんにゴムを付け、彼のお尻の穴に挿入しようとした。だけど、彼はにっこりと微笑み、お前の子供なら孕んで良いと思っていると告げてくれる。ぼくは両目からボロボロと涙を流さずにはいられなかった。だって、愛する彼がぼくとの子供を望んでいることにどれほどまでに幸せを感じたか、理解できるヒトがいるのだろうか?
それから1年後、彼が妊娠する前に、彼の奥さんが妊娠してしまった。
ぼくの体液はタルタルソースの味がする……。
ぼくの体液はタルタルソースの味がする ももちく @momochi-chikuwa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます