第232話 ダンジョンに出会いを……
俺は今学校にいる。
今週はスライム狩りを極めようと奮闘している所だ。
「海斗、来週頼んだぞ。楽しみだな」
「ああ、他のダンジョンに行った事ないからな。どんな所か興味あるよな。それはそうと3日間何処に泊まるんだ?」
「それは大丈夫だ。もうビジネスホテルを手配しといたから心配するな。俺達が誘ったからな、ホテル代は俺達2人持ちだぞ」
「そうなのか。それは助かるよ。ありがとうな。後、現地までどうやっていくんだ?」
「電車とバスと徒歩だな。大体2時間ぐらいで着く予定だから。それと装備どうするつもり?俺達は現地のギルドに郵送してもいいかなと思ってるんだけど、一緒に送るか?」
「いや俺は多分、前日までダンジョンに潜ってると思うから送るのは無理だと思う。頑張って装備していくよ」
「流石だな。なかなか出来る事じゃないな。隼人、俺達もそうしようか」
「いや俺達は予定通り郵送しようぜ。そこまで自信が無い」
「そういえば今度のダンジョンの事調べてみたか?」
「勿論調べ済みだって。俺達のダンジョンとは全然違うみたいだな」
「そうみたいだな。まあ3日しか無いからそこまで探索できないと思うけど」
「いや〜。いろいろと楽しみだな〜なあ、真司」
「そうだな〜。いろいろと期待しちゃうよな」
「おい、2人共いろいろって何だよ。怪しいな。ダンジョンに何かあるのか?」
「いや勿論メインの目的は他のダンジョンを経験したいってので間違い無いけどな〜真司」
「そうそう、俺達も経験積んでブロンズランクに上がりたいし。間違いないけどな〜隼人」
「何だよ。その変な言い方。何があるんだよ」
「そりゃあ、探索者の男子高校生が県外のダンジョンに遠征したらな〜真司」
「色々あってもおかしく無いよな〜隼人」
「ごめん。2人のいってる意味が分からないんだけど」
「いやだから、他県のダンジョンに彼女の居ない男子高校生が2人でいくんだぞ。同じイベント参加者とか他県のダンジョンをベースにしている子とかな〜」
「そりゃメインの目的じゃ無いけど期待しちゃうよな〜」
「おい、そもそも2人って俺達3人だろ」
「いや海斗はな〜」
「お前は葛城さんがいるからな〜」
「葛城さんがいるって、別に付き合えてるわけじゃ無いんだぞ。まあ別に他の子には興味ないけど」
「まあお前は大丈夫だ」
「そのままでいいと思うぞ」
「お前達、この前女の子のパーティメンバーに懲りたんじゃなかったか?」
「いやそれはもう懲りたよ。だからメンバーには興味無いんだけど、もしかしたら出会いがあるかもしれないだろ。ダンジョンに出会いを求めちゃダメなのか?」
「いや別に悪くは無いけど。そんなうまい話そうそう無いと思うぞ」
「海斗。何事もやってみないと始まらないんだ。始めてみてようやく可能性ってのは生まれるものだぞ。俺は可能性を捨てて、何も始めない賢者よりも、可能性にかけて行動を始める愚者になりたいんだ」
「すまない、多分凄くいい事を言ってるんだと思うが、全く心に響いて来ない」
「は〜これだから超絶リア充黒い彗星は・・・・」
「おい、それは今関係ないだろ」
「いやいや、関係あるだろ」
「そうだぞ海斗。確かにダンジョンは楽しい。やり甲斐もある。それを教えてくれた海斗には感謝してもしきれない。でもな、俺達は健全な男子高校生だぞ。女の子との触れ合いだってほしんだよ。出来る事なら彼女だって欲しい。可能性があるならそれに賭けるのが男だろ!」
「まあ、気持ちは痛いほどわかるんだけど、力説してる割に説得力が無いな」
「まあ、海斗には関係のない話だから一緒にダンジョン攻略がんばろうぜ。ただチャンスがあったら俺達は、止まらないから応援頼むな」
「ああ、わかったよ。ただな一つ聞いていいか?」
「ああ何でも聞いてくれ」
「この遠征って女の子も来てるのか?」
「それはわからない。でもな、俺達は可能性に賭ける」
「そうか、頑張れよ」
真司と隼人に熱い気持ちを伝えられたが、俺には今まで17年間上手くいかなかったものが遠征に行ったからって急に上手くいくとは思えない。俺はネガティブすぎるんだろうか?
あとがき
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