打ち上げするらしい

はぁ…。結局日曜日も寝るには寝たが、今は逆に寝過ぎてしんどい状態だ。なんかやる気が起きない。こんなことなら寝る時間をもうちょっと短くすればよかった…。


「大丈夫?翔…?」


「ああ、別に大丈夫だ…」


俺達二人は今日も朝一緒に学校へ行っている。なんというか…、海斗は通りかかる女の人からチラチラと見られている。朝から爽やかオーラを撒き散らしやがって…。まぁ、いつものことだかな。


「あっ!そうだ!僕のお母さん翔の家に行ったんでしょ?どう?なにかあった?」


「何かって…?いや、ご飯作ってもらったぐらいだけどな…。っていうか何で知ってんだよ」


「そりゃあ、お母さんから聞いたからね。お母さん家帰ってきてからも機嫌が良かったから多分何かあっただろうなぁと思ったんだけど……。そっか。何も無かったかぁ」

 

いや、別に何も無かったわけではないがあれは自分の父親の性癖を知っただけだ。そんなこと別に話すほどでもないし、ましてや話したくもない。


そんなことを話しているうちに教室に着いたらしい。もう教室には結構な人数の生徒が登校してきているらしい。


「おーっす!翔、海斗!」


「おはようですぞ!」


二人とも朝から元気なこった。海斗も苦笑いしてるぞ。


とそこに一人のクラスメイトが近づいて来た。本当に申し訳ないのだが名前が分からないのでとりあえずA君と呼んでおくことにする。


「あのさ、俺ら打ち上げ行こうって計画してるんだけど良かったら一緒に行かない?全員に声掛けてるんだけど今のとこ全員オッケーしてるんだけど…。どうかな?」


打ち上げか…。俺打ち上げってなんか焼肉食べているイメージしかないのたがこれは偏見なのか?


「おおっ!打ち上げかぁー!俺は行くぜ!やっぱ打ち上げと言ったら焼肉だよな!」


「それがしも!焼肉食べたいのですよ」


おお…。二人とも俺と同じだな…。やっぱ打ち上げって言われるとどうしても肉系をおもいついてしまう。


「僕も行きたいのは山々だけど…。予定あうかな…?」


あぁ、まぁ確かにな…。俺はいつでも行けるんだけど海斗はどうなんだ?


「ああ、それに関しては今週の土曜日どの部活も全部休みだから問題なしだ!」


「そっか!じゃあ僕も行くよ!」


そうすると必然的に俺に視線が向くようで…。


「俺も行くぞ」


この空気で断ることなんてできないし、鼻から断る気なんてなかったんだけど…。


「よし!じゃあこれで全員行くということで!時間とか場所はまたクラスのグループラ○ンで送るから!」


あっ、全員行くんだ。すごい大人数になるぞ…。


あと俺お金大丈夫か…?家には両親が置いていってるお金はあるけどあれは家のことに使う用だし…。バイトだけのお金で足りるだろうか…?


**

(海斗の家)

「お母さん!今週の土曜日クラスのみんなと打ち上げに行くことになったから!土曜日は夜ご飯いらないよ!ってあれ?どうしたの?」


「なんか青春でいいなぁと思って」


「じゃあ、お母さんも来る?」


「いやでも流石に悪いよ…」


「大丈夫だよ!何人か保護者も来るみたいだし…。それに翔も来るよ!」


「えっ!」


「行く?行かない?」


「行くっ!」

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