カケラ
染井綾
001.秋の旅立ち
うるさく部屋に鳴り響く音を止め、身体を起こす。寒さで強張った身体をどうにか動かして、コーヒーを淹れる。
今日もまた予定の時間を過ぎてしまった。どうしてこうも朝は時間が足りないのだろうか。誰かが世界を早送りしているのではないか。そんなことを毎日考えている気がする。
家を出るとより一層寒さが身体を強張らせる。こんなに寒いだなんて思わなかったなと服装に少し公開しつつも、足を動かす。
景色も気温を追いかけるように少しずつ冬に近づいてきている。
階段を登ろうとすると、イチョウが集会を開いていた。なんの相談をしているのだろうか、これからどこに行くかの相談だろうか。それともただの井戸端会議かもしれない。
気温だけではなく視覚的にも秋の旅立ちを感じた。そんな朝。
カケラ 染井綾 @_Ryo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。カケラの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
空白の名前/染井綾
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
私の思うパーソナリティー障害の現実とは最新/星咲 紗和(ほしざき さわ)
★9 エッセイ・ノンフィクション 連載中 42話
津多ノート最新/津多 時ロウ
★38 エッセイ・ノンフィクション 連載中 847話
お題に挑戦『カクヨムコン② 雪』新作/♪
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます