私、女ですが爵位を継ごうと思います。

碧莉亜

プロローグ

アレクリディア・ヴィル・シャーロット・

ロバエルン・ハイト・レイ・ヴィスコンティ。

帝国公爵家の長女である彼女は、好きでもない隣国の王太子と結婚し、帝国と公爵家に貢献した一生を終える。

…はずだったのだが。どういうわけか口からとんでもないことを出してしまったのだった。


「私は由緒あるヴィスコンティ公爵家の長女として、優秀な士官となり、爵位を継ぐ者となろうと考えています!」

…確かに本心ではあったわ。好きでもない男と結婚するより士官になった方がましだもの。本来なら口にするだけで身の程知らずと言われるほどの大醜態を晒してしまった。極め付けは皇帝、レオンハイトの居る場で。

私はその時9歳。子供のくだらない戯言だと思われていただろう。

…今この時までは。

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