[17mmdd]水樹則夫の日記。
別にアイツのことが羨ましかったわけじゃない。
僕に対していつも不機嫌な顔をして、それなのに僕を受け入れて許してくれるのだから。
彼の、僕を嫌がる顔が好きだった。
それがなければ意味がない。だから毒の欠片もない彼がアイツに向ける表情なんて、僕には価値がない。そのはずなのに灼けるような耐え難い感情に苛まれる。
きっとこれが嫉妬なんだろう。兄さんたちがずっとこの苦しみを抱えていたならば、その対象の僕に暴行を加えたり、自殺したりするのも分からなくもない気がする。
彼のあの幸せそうな笑顔も、緩みきった表情も、僕には手にいれることはできない。欲しいなんて思っていなかったはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろうね。
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