いつか、誰かが書いた日記。

[1104dd]成宮誠次の日記。

クラスに馴染めてなさそうだった明が、最近は古谷さんと話していたから、その中にしれっと混ざって話してみた。

大きな壁は感じたけど、明って呼んでって言われたのにはびっくりした。青龍って呼ばれるのが嫌なんだって。かっけー苗字だと思うんだけどな。

明は（古谷さんの通っていた）名桜小出身でも市内の別の小学校出身でもじゃなくて、県外から来た転校生だった。

今までも親の仕事の都合で転校を繰り返しているらしく、また転校するかもと呟いた表情がなんだか寂しそうだった。

明と過ごせる時間が残り少ないのかもしれないと思うと、もっともっと知りたくなった。もう少し早く話しかけていればよかった。

いつまで明が名桜中にいられるか分からないけど、この学校に通えてよかった！って思ってもらえるような時間を一緒に過ごしたいな。