あらやだ!?改変、浦島太郎!!
さとうたいち
浦島太郎!?
昔々、お台場の砂浜あるとこがあるじゃんか。あの近くのマンションの最上階に住んでる浦島太郎ってやつがいました。
FXで儲けている浦島太郎は、こんなに良い所に住むことができましたとさ。
おしまい。
浦島太郎「終わるなよ!何も始まってないから!」
浦島太郎は、度々最上階のベランダから貧相な人々の砂浜遊びを見下ろします。今日も優越感に浸るため、下層種族たちを見下ろしていました。すると、
少年A「おい!」
亀「なんだよ!」
少年A「お前さっき足踏んだだろ!」
亀「なんだやんのか!」
少年A「いや、踏んだのかなって」
亀「やってやるよこの野郎!」
少年A「いや、あの、あんまやりたくないんですけど。確認で聞いただけっていうか。」
バンッ!
亀は、ヒレか足って呼ぶやつで少年Aをぶん殴りました。
亀「先手必勝じゃ!クソが!」
少年A「うぇーーーん!」
少年Aは泣きました。少年Aは泣きながら、指笛を鳴らしました。
少年A「ヒューウイッ!」
すると、仲間達がかけつけました。ゴリゴリの筋肉野郎が2、3人。浦島太郎は目が悪いので、2人が3人に見える時もあります。
亀「な、なんだよ!」
ゴリゴリA「やってくれたな!俺たちの大切な仲間に!」
ゴリゴリB「やってくれたなぁ!」
亀「うわぁ!やめてくれぇ!」
砂浜という砂浜が舞い上がり、お台場海浜公園は一気に戦場と化しました。
浦島太郎には何も見えません。
浦島太郎「えぇ!大丈夫?絶対亀やられてるよ!やば!どしよ!警察?こういう時警察?」
亀「やめてくれぇ!やめてくれよぉ!」
亀の泣き叫ぶ声が響き渡ります。浦島太郎は行動に移しました。
根は良い奴です。
エレベーターには何故か乗らず、階段で下る浦島太郎。
浦島太郎「階段で下ったほうが、息上がってめちゃくちゃ遠くから助けに来た感でるからね」
根は良い奴です。
亀「助けてぇ!浦島太郎!」
浦島太郎「え?」
知らない亀に急に指名されたため、浦島太郎はなんか冷めました。
浦島太郎「台本かよ」
エレベーターで駆け上がる浦島太郎。
亀「台本に決まってんだろ!お前浦島太郎なんだからな!助けるの宿命だから!」
叫ぶ亀。
しかし、エレベーター内には何も聞こえません。
浦島太郎「無駄な時間だったな。APEXでもやるか」
浦島太郎はAPEXを始めました。
亀「ちょい!何APEXやってんだよ!」
ゴリゴリA「ほんとだよ!なにしてんだよ!」
浦島太郎には何も聞こえません。
亀「いやこれ無理じゃん!高級マンションのオートロックには勝てねえって!」
ゴリゴリA「勝てます。俺らなら!」
ゴリゴリB「おう!」
パリィィーーン!
高級マンションのエントランスをぶち破りました。
セコム「ハイ残念!」
高級マンションはセコムしています。
亀「事情を読み取れよセコム!」
セコムは脳筋です。(偏見)
潮が引いて竜宮城がでてきました。
亀「こんな浅瀬にないって!あったら満潮でも半分くらい出てるって!」
まるでシンデレラ城です。
亀「いやもうほぼほぼシンデレラ城だよこれ!だめだよ!訴えられたら終わりなんだから!」
ゴリゴリA「俺、なんもしてないって!セコムさん!あいつだよ!あの亀に指示されたんだよ!」
ゴリゴリB「そうだよ!」
亀「入ってくんなゴリゴリ!そいつら警察に突き出しといてくださいセコムさん。」
セコム「り」
シンデレラ城から姫みたいな人が出てきました。
亀「シンデレラじゃん!それはもうシンデレラじゃん!」
姫「何しとんねん!亀!」
亀「ひひぃ」
姫「さっさと浦島太郎呼ばんかい!」
亀「いやぁそれが、あのマンションの部屋でエペやってて。」
姫「昔話なめとんか!私もエペやろ」
亀「いやお前もやるんかい!」
姫「言うてますけども!ってええねん!そんなんええねん!」
亀「言うてますけども」
姫「いやええねん!そんなんええねん!」
亀「お嬢さん!靴!」
姫「どうかしら。私に合うかしらってアホ!シンデレラちゃうねん!もうアディダス履いとんねん!」
ゴリゴリB「つまんな」
亀「お前まだいたのかよ!セコムさんお願いします!」
セコム「り」
ゴリゴリB「本当にセコムすべきなのは日本の政治かもしれませんね!」
セコム「り」
あ、失礼します。
どうも、ゲームマスターです。ちょっとね、ごめんなさい。収集がつかないんで、浦島太郎をマンションから出しますね。
ボンッ!
浦島太郎「えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!」
亀「えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!」
姫「えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!えっ!」
あ、ごめんなさい。みんな動揺しちゃったので一回戻しますね。
ボンッ!
浦島太郎「えっ!えっ!えっ!えっ!何?えっ!えっ!」
亀「えっ!えっ!こわっ!えっ!えっ!えっ!」
姫「今浦島太郎一瞬おったよな!?」
亀「いました!確かにいましたよ!」
姫「片岡鶴太郎なんかな」
亀「どういうことですか?」
そんな中、浦島太郎がしれっと出てきました。
浦島太郎「えっ!えっ!体が勝手に動いてんだけど!」
浦島太郎は私の手の中です。
亀「うわぁ!浦島太郎だぁ!」
姫「超能力者やで!」
亀「勘弁してくだせぃ!」
姫「殺すなら私からにしてください!亀!そのうちに逃げな!」
亀「姉さん!」
浦島太郎「フハハハハ!二人同時に殺してやるわぁ!」
亀「ひぃぃい!姉さぁぁあん!」
姫「亀ぇぇえ!あ、せや!こんな時はあれや!」
亀「え?なんですか姉さん!」
デデデデッデデー
姫「タァ〜マァテ〜バァ〜コォ〜!」
亀「玉手箱〜?」
姫「これはね、この箱を開けて煙を吸うと、自分の未来の姿になれる道具なんだ!」
亀「自分の未来の姿〜?」
姫「ようするにだなぁ。おじいちゃんやおばあちゃんになれるってことさ。」
亀「わぁ!すごいね!でもこれをどうするのさ。」
姫「これをあのテロリストに渡すんだ。」
亀「なるほど!テロリストがこの箱を開ければおじいちゃんになって、僕らはあいつに勝てるってことか!」
姫「そゆこと〜!」
浦島太郎「何を呑気に話している!お前らは今から地獄のそこに落とされるんだぞ!フハハハハ!」
姫「テロリストさん。私達をやっつける前にこれを受け取ってください。」
浦島太郎「なんだこれは?」
姫「お、お弁当です!」
亀「す、すごく美味しいんですよ!」
浦島太郎「ほほぅ!ならば美味しく頂こう!」
姫「ぜひ!」
浦島太郎はパンドラの箱を開けました。
パカッ
浦島太郎「占いって詐欺じゃないのか?」
亀「姉さんあれ、パンドラの箱ですよ!」
姫「ほんまや!間違えた!すいません!こっちの箱でした!」
浦島太郎「箱?」
姫「いえ弁当!」
浦島太郎は玉手箱を開けました。
パカッ
モクモクモク
浦島太郎「うわっ!なんだこれ!ゲホッ!」
浦島太郎は、すくすくとおじいちゃんになっていきます。
浦島太郎「あ!ぁあぁ!あぁあ!ぁあぁああ!」
亀「リアリティ凄すぎませんか姉さん!」
姫「これがリアルや。」
浦島太郎「おじいちゃんじゃっ!」
亀「おじいちゃんだ!」
姫「おじい!」
浦島太郎「おじいちゃんじゃよ!」
亀「おじいちゃん!」
姫「おじ!」
浦島太郎「おじいちゃんじゃ!」
亀「おじいちゃん!」
姫「お!」
その時でした。
人生で二番目くらいの強風というわけではない、そよ風が吹き付けたのです。
玉手箱の煙は、颯爽と姫亀に辿り着きました。
亀「ゲホッ、ゲホ!」
姫「超やべー!」
ここでカミングアウト。
『亀は人です』
亀「人なの?」
亀と姫はすくすくとおじいちゃんとおばあちゃんになっていきます。
亀「え、人なの?」
姫「おばあちゃんじゃ!」
亀「え、ごめん。話入ってこないわ。人なの?」
おしまい。
亀「え、ちょっとまって!え?」
姫「ありがとうございました!」
浦島太郎「ありがとうございました!次あるんで、お先に失礼します!」
ゴリゴリ達「お疲れ様でしたー!」
少年A「お疲れ様でした!」
ゲームマスター「ありがとうございました!」
亀「え?ちょ、え?人なの?え?え???、?」
ボゴォォォオーン!!
亀の疑問は、大きなハテナとなり、地中から生えてきました。
偽シンデレラ城を壊し、新たな待ち合わせスポットとして、お台場を背負っていくことになりました。
亀「いやなんだこの話!!」
あらやだ!?改変、浦島太郎!! さとうたいち @taichigorgo0822
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