第5話 友人4の場合
友人4の場合
医者の彼も転生者だった。
乙女ゲーム「エメラルド・ジュエル」には、悪役令嬢エメラルダに関するサブストーリーがあある。
それは、エメラルダがとても几帳面な性格をしているという話だ。
そのエピソードは、色々あってヒロインをいじめる話に繋がっていくのだが、横においておく。
だから、エメラルダが物をなくすのは珍しい事だった。
基本的に、物の管理をしっかりしているエメラルダは、店の品物や友人からもらった物をなくした事が無い。
それだから、エメラルダが、自分のハンカチをなくしてしまった事を打ち明けた時は、友人達に衝撃が走った。
しかもそれは「勤労の証」に宿屋の店長が、贈った品物だったからだ。
すぐにハンカチ狩りが始まった。
町中に落ちているすべてのハンカチを拾って、調べ上げ、持ち主が判明した者は片っ端から返していった。
だが、エメラルダの物だけは見つからなかった。
悄然とした友人達だったが、思わぬ方面から手がかりが舞い込んできた。
なんとハンカチは、鳥の巣にあった。
エメラルダは、怪我をした鳥を手当てする時に使ったのだろう。
その時に、鳥が持ちさってしまったのかもしれない。
相手が言葉の通じない鳥だったから、エメラルダは自分ん過失としてハンカチの紛失を述べたのだろう。
動物のお医者さんであるその友人は、エメラルダの気遣いにほっこりしながら、ハンカチを回収した。
洗ってシミと汚れを落とした後に、エメラルダに返したら驚かれた。
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