天使エルエルと僕2

渋谷かな

第1話 不条理、コネ、不正、既得権益との戦い!

「美味しい! アイスクリーム! こんな美味しいモノが人間界にあるなんて!?」

 天使エルエルは人間界を満喫していた。

「エルエル、僕も不条理と戦うよ! 困っている人たちを助けたいんだ!」

 僕は不条理と戦う決心をする。

「いいですね。きっと天界の神々もお喜びです。アーメン。」

 エルエルは天に祈る。

「さあ! 今日の不条理は何かなあ?」

「99円の先着100名の卵を買いに行ったら目の前で完売した! 不条理だな!」

「いいえ。それは先着順で101番目に行った人が悪いんです。」

「ええー!?」

 天使エルエルの判決は厳しかった。

「それなら、これでどうだ! でしたが、100番目の人は赤信号を無視して卵を買いに行き、101番目の人は信号を守り青になってから信号を渡った。そのために卵が買えなかった!」

「不条理! 認定!」

「やったー! 不条理を勝ち取ったぜ!」

 アホな人間とアホな天使の物語。

「きっと100人目の卵を買った人は悪魔に取り憑かれていたはずです。」

「よし! 悪魔を倒しに行こう!」

 こうしてエルエルと僕は悪魔を倒しに行く。


「いた! 卵100人目の人だ!」

「ああ!? 肩に悪魔が乗っていますよ!?」

 卵100人目のの人には悪魔が取り憑いていた。

「こら! デビデビ! おまえの仕業か! 許さないぞ!」

「おまえたちは天使と人間!?」

 悪魔デビデビがいた。

「卵は返してもらうぞ!」

「嫌だね! 卵は俺の物だ! いでよ! 悪魔よ!」

 悪魔デビデビは新しい悪魔を召喚する。

「スラ!」

 悪魔スライムが現れた。

「やれ! スライム!」

「スラスラ!」

「そんなものに負けるもんか! エルエル! 後は任せた!」

「はい! 任されました! エルエル・パンチ!」

「ギャアアアアアアー!?」

 エルエルはスライムを倒した。

「なに!? スライムがやられた!? ヤバイ!?」

「次はおまえの番だ! 悪魔め! エルエル・パンチ!」

「ギャアアアアアアー!? 覚えてろよ!?」

 悪魔デビデビは星になって消え去った。


「それでは10個の卵を5個ずつに分けましょう。そうすれば平等です。」

「ありがとう。」

 天使エルエルは平等に問題を解決した。

「最初っから分けていれば良かったんだね。」

「そうですね。でも人間には難しいですね。妬み、嫉妬、恨み、他人からよく見られたい。様々な感情が邪魔しますからね。」

 人間とは不憫な生き物である。

「だから神様やエルエルがいるんだね。」

「そうです。私は可愛い神の使いです。アハッ!」

 こうして卵事件は解決された。

 つづく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

天使エルエルと僕2 渋谷かな @yahoogle

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る