どっちの料理ショーにおける文学論

@wizard-T

飢餓世界

「どっちの料理ショー」のルールを端的に言えば、多数決である。


 7人(それ以上の事もあるが基本的に奇数)のパネラーが2つのメニューの内どちらか片方を選び、多数決になればそのメニューを食べる事ができる。




 それだけだ。

 実に分かりやすい。



 そして、1時間番組ではあるがもちろんロケは1時間では終わらない。2時間半はくだらないらしい。


 2時間半もの間、パネラーたちは二者択一にさらされ続けることになる。なかなかに過酷な運命だ。

 ましてやこの番組には、いわゆるロケ弁はない。出されるメニューを食べるか、何も食べないかのどっちかしかない。


 そうして過酷な運命に、静かに追い込んでいられる姿は、それこそある種の非日常体験である。


 アクション映画のように派手な訳ではなく、あくまでも地味かつしっかりとした危機。こういう演出は、確実に視聴者を引き付けていた。

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