第87話

今経営してる絶品空間は微々たる利益ではあるが損にはなっていない、ダイヤの収益で損失を出してもカバーはできるのだが商売をする上で他の事業で損失をカバーをするのはおかしい、俺は好きじゃない


今度の異世界フライ店はどうだろう、肉は100グラム300円(銅貨3枚)、150グラム出すとして原価は450円、それを1600円で売るから一食1,150円の利益、固定費は人件費で約60万円、家賃が20万円、20日稼働で1日35食提供してトントンだ、問題ないな、最初は苦戦するかもだけど、食べたら絶対に流行る、後は運送費だな、いくらで契約したらいいだろう


1ヶ月に20日ほど頼むことになり、往復5時間ぐらいほぼ1日拘束することになりそうだ、外注は止めてハルクに仕込んだほうが良さそうだ、帝国へ商品を運ぶのはヘリを使えば俺が半日で行ってこれる、ハルクの仕事がかなり減るし、電車とバスの使い方だけ教えてあげればいいか


ハルクには日本語教えてないので不安だな、フレイヤは獣人だから猫耳なんてばれたら騒ぎになるし、う〜ん、残るはシルキーだけか、フレイヤよりはしっかりしてるし、フレイヤに行かせることにしよう


案が決まったところで異世界に帰ることにしよう、祖母の家まで帰るのがめんどくさいんだよね、帰りの途中で杉下建設に寄っていく、見積もりが来てからだいぶご無沙汰しちゃってる、見積額は8億円だった、まあ福利厚生費としては高額だが今の俺の財政状態から見たら大した金額ではない


今日は寄って工事を頼むことにした、出来上がりまで半年ほど掛かるがそれはしょうがない、みんなもそれまで住む所がないわけでもない、孤児院も結構広めで作ってもらったし、まだまだ空いている


ただ孤児が増えた時のために孤児以外が住むのは健全ではないだろう、夜番は1人は万が一の為に置いておけばいい、考えをまとめて異世界に入る、異世界ではまだ午後3時ぐらいの為こんびにに行くことにした


「シルキー 今度から別の仕事してもらうから」

シルキー

「孤児院ならお許しを、もうあそこだけは行きたくないです」


「今度向こうの世界で飲食店をするんだが肉を運んでもらいたい、電車やバスに乗って」

シルキー

「それだけですか?」


「俺が毎日運べたら良いけど、違うことしてたりするから毎日は無理なので代わりにやってもらいたい、お前なら日本語もわかるし、往復で4時間ぐらいだな」


車で行くよりも電車で行ったほうが早いが俺は電車が嫌いなのでいつも車で行っている

シルキー

「仕事終わったらスイーツ食べに行っても良いなら喜んでお受けします。」


「お前奴隷なんだから拒否権ないのわかってる?最近罰則作ってなかったけど言うこと効かなかったら罰を与える設定にしても良いんだけど」

シルキー

「そんなことご主人様にできないこと知ってますよ」


正直そんなひどいことできない、奴隷とはいえ家族だと思っているからな、ただ命令は聞いてもらう、スイーツは許す


「できなくはないけどスイーツは食べても良いよ、小遣いの範囲でならな」

シルキー

「いつですか?今からですか?」


本当に食べ物が絡むと反応が良いやつだ、多分来週ぐらいだと思うぞ

フレイヤ

「私は?私もゲーセン行きたい」


「お前耳があるからばれると怖くて行かせられないよ」

フレイヤ

「じゃあ耳切ろうか?」


怖いこと言うやつだ、本気か冗談かわからないが耳が無くなったらまずいだろう


「尻尾もあるだろ?それも切るか?」


話に乗ってみた

フレイヤ

「それは無理だよ、痛いもん」


耳も充分に痛いと思うぞ、パーカー着てれば余程のことがない限り大丈夫だとは思うが、矢張り1人では行かせられない


「じゃあお店が休みの日にシルキーと一緒なら行ってもいいぞ、シルキーはちゃんと面倒みろよ」

フレイヤ

「私シルキーの子供じゃないんだけど」

シルキー

「ちゃんと面倒見たらプリン頂戴ね」


「そんなに行きたくないならハルクに頼むからいいよ、ハルクがダメならテレサでも良いけど」

シルキー

「引き受けた仕事はきっちりとこなしますからご安心を」


なんか色々と不安は残るが大丈夫だろう、シルキーを抜けた穴は誰に埋めてもらおうか、もちろん孤児院の人を割くしか方法はないのだが1番若いイラにしておこう


「じゃあシルキーの代わりはイラを入れるから仲良くしてくれよ、仲良くできなかったら孤児院に配置変更な」

フレイヤ

「大丈夫たよ、オクタともすっごい仲良くて、毎日たくさんゲームしてるもん」


オクタと会うとはこんびにの中だけ、だから仕事中にゲームをしていると言うことだ、こいつさぼってる自慢してやがる、もうじきさぼれないようにしてやるからな


フレイヤのことは置いといてイオを呼びに孤児院へと向かう、入り口にトルンとジュチが居たのでイオに用事があることを伝えると


「イオ姉ちゃーん、にいちゃんが呼んでるぞ」

イオ

「ご主人様、何か御用ですか?」


帝国の奴隷って余り接点なかったけど、こんな大人しい奴だったっけ?声がちっちぇー、ぎり聞き取れるぐらいの大きさだ


「今度からこんびにに配置変更だから明日から行ってくれ」

イオ

「はい」


接客業なんてできるのか心配になってくるけど、何事も経験だ、オクタもあれだけネガティブだったのに多少は自信がついたようだ、テレサ再生工場だな、


一階の食堂でご飯を食べていると


「ナオト君ここに居たのですね」


ヒルダがやってきた


「あれっヒルダさん久しぶりですね」


最近商人ギルドに行くこともなかったし、こんびににも俺が居ないことも多かったので会うことはなかった


「挙式は来週することにしました」


「おめでとうございます、何かお祝い送りますね」


「当事者が何を言っているのですか?贈り物はもらいますが」


「どうゆうことです?」


「ナオト君と私が結婚するんですよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る