第77話
今日は絶品空間に来ている、船橋さんに相談があると聞いたからだ
「どうされたんですか?」
「ちょっと嬉しい困ったことが出来まして」
「それはどういった内容ですか?」
「お客さんの予約が多くてさばききれないのですよ、皆さんできる範囲でこなしてはいるのですが、人員を増やすことができればと」
最近こちらのほうは船橋さんに任せっきりで正直放置プレイになっていた、
「そう言うことでしたら増やすことに私も賛成ですが、またハロワに頼んでもすぐに来てくれるかどうか、誰かの紹介とかありませんか?」
「はい、鷲見さんに当てがあるそうです、2人ほど来てもらうことができるそうです」
「それならすぐに頼むことにしましょう、待遇は他の方々と同じでいいですよ、頑張った分だけ報酬が得られるようにしてもらえば、鷲見さんは今日は出勤ですか?」
「今日は午後からの予定なので、まもなく来る頃だと思います、出勤中ですとお客さんの相手で時間が取れませんからこの時間に来てもらうようにオーナーにお願いしました」
少し待っていると
「おはようございます、あれっオーナー珍しいですね」
ほんとに最近来てなくて珍獣扱いのようだ
「ご無沙汰してます、今船橋さんから増員の相談を受けたのですが、鷲見さんの知り合いにお願いしようかと、その方々は、今空いてるのですか?」
「前の店を辞めてどこかないか相談を受けてたんですよ」
「2人もですか?」
「前の店って派閥があって、その2人ってそう言うめんどくさいこと嫌いで、両方の派閥から嫌われて予約を受けようとしたら休みとかウソつかれたりして、嫌になっちゃったみたいです」
人数が増えるとそんなことが起こるのか、うちの店も2人新しい人入れると全部で7人、派閥なんて作られなければいいが
「うちの店って派閥とかないですからね」
ないことを期待するのと不安もあり聞いてみた
「あるわけないじゃないですか、米村さんは変わってるし、堂山さんはかわいいし、牛木さんはマイペースだし、私は人に興味ないし」
どうやらみんな仲良くってわけではないが、争いが起こっているよりは全然良い。みんなもういい年した大人だからな
「たまにはみんなでご飯行ったりとかもしないんですか?」
「シフト制で時間が合わないし、最近はもうほんと忙しくてそんなこと考えてられないですよ」
「それは随分と悪かった、じゃあその2人に来てもらって少しは楽させてあげたいですね、待遇は皆さんと同じでいいのかな?1日1万円で1人施術したら1千円で」
「喜ぶと思います、前の店はセット1時間でしたから、こっちは30分ですからね」
「それなら良かったです、後は船橋さんにお願いします、私としては来てくれるなら大歓迎です」
「それとゼリーのなくなるペースが早くなってきてるので大目に補充をお願いします、あれがないと効果ないですから」
いつも宅急便で送っているのだが数は適当に送っていた、この際リクエストを聞いておこう
「どれぐらい送ればいいですか?」
「最近は毎日50人ぐらいのお客さん来てるので最低でもそれぐらいは」
1人4,000円で50人なら1日20万円の売上で1人に付き千円のインセンティブだから粗利は15万円か、まあまあだなダイヤの儲けで考えるとう〜んって感じだが、普通はこう言うのをコツコツとやっていくべきなのであろう
「じゃあゼリーは100個ぐらい毎日送るよ。余った時は、3日経ったら捨ててね」
「はい」
絶品空間を後にした、折角日本に戻ってきたのだから、何かお土産を買って帰ろう、みんな何が喜ぶだろうか、本当は欲しい物聞いてから買っていけば失敗はないのだが、プチサプライズも大好きだ、ただセンスがなくがっかりされることの方が今まで多かったが懲りない
テレサにはお茶を買って行こう、なんとか茶とか変わったお茶を持っていけば好みの味があるだろう、シルキーには有名ケーキ店でフレイヤにはゲームだな、テレサの好みだけ迷う処だ、なんでも卒なくこなすが何がしたいかが分からない
後は初芝さんの所に行って物件探し、今度はこちらでも飲食店をやりたいのでその相談だ
「初芝さん、飲食店用の物件探しているのですが」
「今度は飲食店ですか、お忙しいですな、前の店はもうお辞めになるのですか?」
「いえいえ、かなり好評で先程は人員の補充を相談されてきたところです」
「それは失礼なことを申し上げました、飲食店は開くお店も多いですが閉じるお店も多いので紹介する物件には事欠きません、どんな広さでいいですか?」
「ラーメン屋さんの居抜き物件でいいです、そんな大規模にやるつもりはないので、揚げ物屋を行うつもりです」
「それならすぐにご用意できると思います」
「はい、候補地はまたメールで教えてください、見てから決めたいと思います」
「かしこまりました」
マーサージ屋と違って飲食のほうは色々と許可が必要だ、居抜き物件なら一回は許可を得ているので楽に営業できると思った、後はハロワに行ってまた募集をかけよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます