第74話

「テレサって今の店と飲食店ならどっちがいい?」


「お料理作るのは好きですけど、ずっと作り続けるのって大変ですかね?」


「テレサ1人で料理作る必要はないよ、交代でいいし、休憩も勿論あるぞ」


「でしたら飲食店の方がいいです」

シルキー

「ご主人様、私も飲食店のほうが良いです」


「却下!」

シルキー

「どうしてですか?私もテレサと一緒が良いです」


「お前が一緒に居たいのはテレサの料理をつまみ食いする為だろ、お前が食いまくったら商売にならん」

フレイヤ

「私もみんなと一緒が良い」


「却下!」

フレイヤ

「なんで、なんでよぉー」


「お前は仕事せずに遊びたいだけだろ」


仲良しなのは良いとこだが良すぎるのは問題だ、シルキーとフレイヤは少しテレサに頼りすぎるところがある、テレサに頼って良いのは俺だけだ


店舗を増やすのは良いが肝心の人が足りない、こんびにと飲食店と孤児院と人を割り振る必要がある、俺が雇うと言ったら矢張り奴隷だろう、またブキャナンさんのお店に行こう


受付はもう顔パスだ、もうこちらの顔を見もしないからそのまま奥へ入っていく


「ブキャナンさん、今度は4人ほど融通して欲しいのですが、なるべく料理が得意な人で子供好きな人が良いです」


「ご要望の通りにご用意致します、年齢は高めの方がいいですかね?」


「20代から30代で良いです、元主婦とかなら最高ですね、飲食店と孤児院をやるつもりなので、1人は今までのお店手伝ってもらうので若くても良いです」


「10台が1人に2、30代が3人ですね、ご用意してお届け致します」


建物が出来るのが3週間後なのですぐに見つけなくてもいい、ゆっくりと良い人見つけてもらおう


これでハルクまで入れると8人になる、祖母の家にだと手狭になるな、孤児院を広くして住み込みにできるようにすればいいか、アステルに広げるように伝えておこう、まだ作業に取り掛かってないので修正はまだ可能だと思う


「親方ー明日から作業してもらうから今日は強い酒持ってきたぞ、これはウォッカだ焼けるような酒だからお水を飲みながらにしてくれよ」


「それは水で味を薄めるのと同じだろ、そんなもったいないことできるわけないじゃろ」


「ドワーフにはチェイサーって文化ないのか、好きに飲めばいいがくれぐれも無理しない程度にな、それと孤児院の一角で飲食店やる予定だからそれ用に作ってくれ」


「後から注文足すなよ、納期が遅れるだけだぞ」


「そこら辺は完成後の報酬で上乗せするから頼むよ」


「お前酒さえ渡しておけばわしがなんでも聞くと思っている節があるな」


「違うのか?」


「いや、その通りだ ガハハハハハ」


わかりやすくて単純で頼りになる男だ、良い知己を得られて俺は幸せだな、後は奴隷を増やすことをテレサに伝えておこう


「奴隷を4人ほど増やすことにした、飲食店と孤児院に3人入れるから色々教えてあげてくれ」


「シルキーとフレイヤとは別々なんですね」


「そうだ、だが向こうの家ではお前たち3人で住むことになるから毎日会えるだろ」


「それなら大丈夫です、お役に立てるように頑張ります」


「今のままで良いよ」


テレサは頑張りすぎるぐらいだから適度にやる程度がいい、他の2人にも見習って欲しいぐらいだ、人が増えるのは良いが孤児院が完成するまで住むところがない、商人ギルドで1ヶ月ぐらい借りに行こう


「ライトさん?1ヶ月ぐらい家を借りたいのですが」


「随分と急なお話ですね」


「今度まだ新しいお店をすることにしまして、奴隷を買ったのは良いですが、住む場所を確保してないことに気付いたところです」


「でも1ヶ月だけで良いのですか?その後はどうするのですか?」


この後も奴隷増えるかもしれないからいっそのことそのまま借りておこうかな


「そうですね、1ヶ月ではなくしばらく住めるところを紹介してください」


「何人ぐらい住めるところで宜しいですか?」


「これから増えることを想定して、10人ぐらいですかね」


「その人数住める場所ですと当ギルドが管理している物件は限られてきますね」


「じゃあそこでいいです」


俺が住むわけじゃないし、どこだっていいや、とにかく雨さえ凌げればどんな場所でもいい気がしてきた、なんか今日は疲れてやる気がしない、見たこともない場所だが契約だけして帰った。

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