第49話
「それじゃあテレサ頼むよ」
「はい、畏まりました」
何から食べようか、ブルから試してみよう、普通の牛肉より硬いな、多分筋肉が発達しているからだろう、でも脂も乗っている、こちらのブランド牛に比べても遜色はないが、そこまで差はない、やっぱりミノタウロスぐらいじゃないと厳しいのかもな
次はコカトリスにしよう
(おぉこれは凄い)
肉汁が爆ける、軟骨は入ってないが歯応えはあるが、こんな旨い鶏肉は食べたことがない、これは絶対に勝負できる
最後はオークか、これ前にも食べたことあるから旨いのは実は知っている、ステーキソースがあると前に食べた薄味が駆逐されて余計にうまい。
メインはコカトリスだな、オークも旨いがコカトリスは別格だ、他の調理法でも試してみたいな、それはオークも同じだが、ブルはすき焼きにしたら旨そうだ、もう少し煮て柔らかくしてからだな
「みんなも食べろ、どれが一番旨いか教えてくれ」
テレサ
「私はこの唐揚げが美味しいです、ジューシーで歯応えがあってちょっと濃いかとは思いますが」
シルキー
「このブルが好きです、あっさりしてます、日本の牛は脂がしつこいようですがこの脂の味が好きです、タレの味は濃いですが、食べてる内に肉本来の味が際立ちます。」
フレイヤ
「オーク肉はたまに食べてたから好き、誕生日にはもらって食べてたよ、前に食べたのよりソースが美味しいね」
ハルク
「全部美味しい」
結構好みが分かれたな、日本の味付けはまあまあ好評と言えるだろうな、後は日本人に試食して最終決定をしよう
そうだ、絶品空間で開店前決起集会っぽいのをやってそこでパーティ兼試食会をすれば不自然なく感想を聞くことができるだろう、その時に日本の肉の味と同じことを言えば失敗。
今回は全部で3キロ全て調理したが、食べきれなかった物は最後ハルクが食べ尽くした、こいつは本当はたくさん食べることがわかった、普段は遠慮してるのだろうな
上手くいけばトンテキか唐揚げ屋かな、ブルを活かすなら牛丼屋かな、元々牛丼は肉質の硬いスジ肉を使っていたようだからブルには向いているかもな
こっちではポピュラーな肉ではあるけど、日本の調味料を使った料理法での食堂経営も面白いかもしれん、やりたいことがだいぶ増えてきたが、すぐに全部は無理だな
そして絶品空間開店前夜を迎え
「それでは皆さん、明日から宜しくお願いします、今日はささやかながら料理と飲み物を用意したのでどうぞ」
用意した料理は、コカとリスの唐揚げ、オークのひと口カツ、クレイジーブルは柔らかくする必要があったので煮込んで串にしておでんの牛スジのような仕上げにした、肉は前回と同じように3キロだ、余るぐらい用意しておかないと、オーナーはケチなんて思われたくはない。
食べ物の感想を是非とも聞きたい、できれば自然な形で、見てると牛木さんは食べるのも飲むのもよく食べよく飲み豪快だ、質より量って感じか
鷲見さんは余り食べてはいないか、いくら飲んでも顔色ひとつ変わらない、さすがクールビューティー、ほんのり赤みが刺してるとより一層綺麗に見えるのに
堂山さんは余りお酒は好きでないようでお茶やオレンジジュースを飲んで、少しずつつまんでいる、食べてる様子はリスのようでかわいい
米村さんはちょっと変わってる、食べながらタッパーに入れてる、いくらでも食べても良いが、さすがに持ち帰りはね、まぁ注意するようなことでもないから放置したけど
船橋さんは走り回るソラちゃんの後を追っているようで、余り食事はできてないようだ、今日はソラちゃんも連れてくるように言ってたけど、ソラちゃん元気すぎないか?8歳ぐらいならもうちょっと落ち着いてると思ったが
「船橋さん、余り食べていないみたいですけど?」
「それでも少しずつつまんでいますよ、この唐揚げってどこのケータリングですか?かなり美味しいですよね、お店教えてください。」
(テレサケータリングですけどね)
「唐揚げ美味しいです?今度飲食店しようかと思っているのですが、繁盛しますかね?」
「この美味しさ私なら絶対に並んででも買いますよ」
よしよし、評判は上々だ、他の人の反応も聞こう
「ありがとうございます、でも早く確保しないと米村さんが凄い勢いでタッパーに詰めてますよ」
「そうですね、それじゃあ」
次は堂山さんに
「こうゆう場所余り得意ではなかったですか?」
「そうですね、余り機会がなかったので、でも見てるだけでも楽しいですよ、ソラちゃんとかかわいいですよね」
「是非英気を養って頂いて明日から頑張ってください、料理はどうですか?」
「このひと口カツがジューシーで美味しいです、豚肉がこんなに美味しいなんて知らなかったです」
豚肉じゃなくてオークです、人型のオークの姿見たら普通の人は食欲なくしますよ
「はい、楽しんでいってくださいね」
「ありがとうございます」
うん、こっちもいい感じ、次は鷲見さんの所に行こう。
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