第6話
「色々ありがとうな、参考になった、そろそろ帰らないと心配するだろ送ってこうか?」
「ううん、近いから大丈夫スラム街は通らないようにするから」
(スラム街なんてあるのか怖いな、日本を基準にすると危険だな)
お土産にチョコを袋のまま手渡した。リリムが帰った後に教えてもらったことを考えていく、なんとなく方向性は決まった。
後はそれぞれの商品を吟味して、お店を再開してみよう、日本のコンビニよりはちょっと狭いぐらいの店内、商品を置く為の棚は右側4段左も同じ
全部で8段あり、たくさん置くことができる、棚の丈夫さを確かめると重い物を載せても問題ないような確りとした作りだった。もしかして内装工事したのってじいちゃんなのかな、祖父は元大工だ。
既に15年前には亡くなっている、その頃からこちらで店をしてたならかなりの歴史があることになる、10年ぐらいやってたのかもな
お得意さんもたくさん居たかもしれんが、しばらく閉店状態だと微妙だ、そんなことよりも何を置こうか、まずは缶ビール、セットでスルメとか柿の種とかサラミかな、缶詰も中の味付けとしては好評だったため使えるかも。
それよりリリムが言っていた黒い薪ってなんだろ、まさか炭のことかな、炭ならホームセンターで売ってるし、後はハンカチはまだ早いか
ガラス加工技術が拙い為グラスとか並べておいても良いかも、グラスならおそらく100均にあるはずなのでそちらで用意した物を陳列していけば、お店としての体裁を整えることができるであろう。
後は気になったが不明なのがポーションだ、どんな物なのかはわかったがどこで用意すればいいのかは全く不明だ。
再開するにあたって営業許可みたいなものは必要なのだろうか。無許可で営業して捕まったとしても身元引受人が居ないと、下手したら一生監獄だ。
こちらの唯一の知り合いと言えば未成年の少女、終わってるな
折角異世界に来たのにまだこの店から一歩も出ていないリリムの話だけではまだまだ情報が足りない、自分の目と足でこちらの世界を調べてみよう。
ただこの世界の通貨が何もないのが些か不安ではあるが、通貨がなければ盗られることもないだろう、物事は何事も前向きに考えていけばいいか。
時間的には夜になってしまっているので一度出直そう、余りこちらの世界の時間に合わせて行動していると昼夜逆転の生活になりそうだが、まだ休みはたくさんある。しばらくはこちらの時間に合わせるとしよう
現代に戻ると取り合えず買い物だ、しばらく田舎に居るのに車中泊はきつい、炭を仕入れるついでに布団も買っておこう、まだ利益が1円も出ていないのに出費ばかりが嵩む、必要経費だと考え我慢しよう
次は100均にグラスを買いに行く、お店に入るとたくさんの種類のグラスが置いてあったが、余り凝ったものよりもシンプルなデザインの物の方が変に怪しまれずに済むだろう。
全部無地も物で揃えた、ストレートタイプでサイズが違う物を3種類それと、ワイングラス、ウイスキーグラス全部で5種類の物を各5個、計25個、他にもつまみも何種類かあった為スルメや柿ピーも一掴みほど買った。
他には何かないかと探してみたがガラスが貴重なら鏡も価値があるだろうと思い手鏡を大きいのと小さいのと2種類 計10個買うことにした。
また変な物を持って行ってリリムに引かれるもの精神的に辛いので遠慮した缶ビールはディスカウントショップで1ケース買っておいた。
ウイスキーやブランディー、ワイン等も持っていくことも考えたが予算的に考えてやめておいた。
とりあえずこちらで済ますことは終わった、後は夜まで寝てから向こうに行こう、祖母の家に着くとぐっすりと寝ることができた。考えることが多すぎてかなり疲れていたようだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます