第12話 予見された悲劇



 ある日、外に出た時ミクリの護衛騎士だった人達が私の護衛についた。


「今日一日よろしくお願いします。カチュア様」


 アスクの提案で、今日だけは私を守ってほしいという事だ。


 特に危ない地域に行くわけではないので、首をかしげるしかなかった。


「アスクは、どうしてそんな事を頼んだのかしら」


 その日に私が行く地方では、弱い魔物しか出てこなかったからだ。


 しかし、実際に行ってみると強い魔物ばかりで驚いた。


 戦いは熾烈を極めて、今日護衛してくれた者達がいなかったら、大けがをしていたかもしれない。


 私は、護衛騎士やミクリ、アスク達に深く感謝した。


 後で聞いた話によると、魔物を売り買いしている人たちが、売れなくなった魔物をそのあたりに勝手に放したことが分かった。


 人間を襲う魔物はまぎれもなく私達の敵だが、丈夫な毛皮や牙は良い素材となるのだ。


 魔物を放した人たちは捕まって、相応の罰を言い渡されたらしい。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る