第288話 化けの皮 ①

いずれ狐か鬼女の類。

化けの皮を剥がさんと、意気揚々、近衛中将がとったる太刀で、バサリ袈裟懸けに御簾を裂けば、奥には毬を抱え震える六つばかりなる童女。

聞けば、親を亡くし、後見もなく、残った女房の苦肉の策であったらしい。

哀れと、後見を約し連れ帰るも、童女が闇に浮かべる妖し微笑は知らず。



★☆★


 類まれな美女の隠棲の噂に、貴族の子弟達はこぞって文を出すが、手玉に取られる。

 屋敷の修繕やら道具の設えに必要な金を強請られるも、床入りどころか、姿も見られぬまま夜明かしさせられる。

 貢いだ分、恋に浮かされた彼等は、鍛錬も疎かになり、ひさしとかで寝てたせいで風邪を引いたりしていた。

 部下達の不調に事態を重く見た近衛中将が、件の館にずかずかと入りこんだ。と。

そんな感じでしょうかね。

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