第273話 始球式 ①

空は曇天。


雨乞いの儀式等、それぞれの儀式をこなし、

最重要儀式を行う為の神事の時が迫る。


王は玉座に座り、

球戯場に球を投げ入れる始球式役に選ばれた私は、

神官見習いの少年が掲げるゴムでできた重たい聖なる球を受け取る。


神官長の声が響く。

「これよりククルカンに捧ぐ生贄選定の球技の儀を行う」



★☆★


プロ野球…嫌いなんだよね。

TVは一家に一台。ビデオも無い時代。

チャンネル権は父にあり、野球のせいで見れなかった番組(特にアニメ)がどれほどあるか。


初めは、適当な異世界物をぶちあげようかと思ってたんだけど、考えている内に、

(なんか、ゲームに負けた方だか、勝った方だか、とにかく、参加者が生贄として神に捧げられる、っていうのがあったな)

というのを思い出し、検索。


マヤ文明だったようです。


生贄になるのは、勝者か敗者か解ってないようです。

もしかしたら、どこかで聞きかじったのかもしれませんが、予想的には、

敗者=全員、数合わせの生贄。

勝者=リーダーだけ聖なる死を賜って、生贄。

って感じなんじゃないかな。

正解が何であれ「そんな馬鹿な!」ですけど。


曇天なのは、神様が球戯に満足すれば雨が降るとかなんとか。

最重要儀式は、当然、生贄にする事です。



尚、儀式がどんな風に行われたのかは解らないのでイメージです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る