第233話 蝕む

火炙りの刑に処されながら、

嗤う魔女が自白した呪術の完遂。


地中に埋めた甕の中、

贄の乙女の血で満たし、

サバトで育てたキメラの仔。


急げ!

急げ!

蝕が来る。


再来の月、

開かれぬサバトに、

這い出す魔獣は母の死を知る。


嘆きの咆哮、

腐蝕の息を吐く前に、

病蝕む我が身を食わせ、

元凶は屠らねばならない。



★☆★


語り部は、瀕死の身体で馬車に乗ってサバトが開かれていた場所に向かってます。

タイムリミットは、月蝕明け。

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