第232話 豪華絢爛

窓の外は漆黒の闇にも関わらず、

真昼の太陽のようなクリスタルのシャンデリアの下、

鏡と宝石に乱反射する光を受け、

円舞曲を踊る着飾った数多の貴族達。


靴先さえ床に届かない豪華な椅子に座り、

うつらうつらする幼い公女は、

この絢爛の夜会が、

王妃になった自分の披露宴とは、

夢にも思っていなかった。



 ★☆★


舞台のイメージは、ヴェルサイユ宮殿の鏡の回廊。


“3歳の公国の女相続人を誘拐して王太子の婚約者としてお妃教育”とか、

“王妃として嫁いできた時の年齢7歳”とか、あったらしいし…。

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