第218話 体調が悪い ★

「あれ? どしたん?」


背骨が軋み這い上って来る悪寒に、

就業時間を待たず上司に早退を願い出て、

ロッカーに向かう通路で同僚とすれ違う。


「ん…。ちょっと体調が…」

「そっかぁ…」


聞き間違いじゃない。

心配してくれてるのも解ってる。

でも…。

ああ、くそぅ。ツッコむ気力が無い。


「…ま、往生しろよ」



★☆★


実話。

すっかり忘れていたエピソードですが、

お題を考えていて思い出しました。


“養生”って言いたかったのは伝わりましたけど、

「まだ、死なねえ!」

と、元気なら言い返せたのになぁ。

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