第215話 カプセル

蟻の這い出る隙も無いカプセルに囚われた瞬間に、

俺は命の期限を切られた。


噂では、

闘技場に送られると檻が溶け、

敵を倒せば自由になれるらしい。


真偽の程は解らない。

勝てるかどうかも解らない。

だが、

無駄死には御免だ。


一縷の望みがあるならば、

白湯に乗って食道を渡り、

菌と闘うチャンスが欲しい。



★☆★


薬にも期限があるらしいが、

気にした事が無い。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る