第17話 みどり、危うし!
「彼女ぉ〜、しゃがみこんじゃってどうしたの〜?酔っ払っちゃった?」
振り返ってみると、赤ら顔をした若い男四〜五人が酒臭い息を吐き出しながら
「大丈夫です、行こう、
「え~? そんなつれない事言わないでよさぁ、ちょっと休んでいこうよ〜!」
「ちょっと、何するのよ! 馬琴ちゃん大丈夫!?」
みどりは強引に彼らの手を振り解いて馬琴のバッグを拾おうとしたが、その態度が気に
「ちょっと、痛い! やめなさいよ!」
必死に振り解こうとするもタトゥで埋め尽くされた丸太のような腕はビクともしない。
「あのさぁ、俺ら札幌で地下格闘技やってるからさぁ、あんまり抵抗すると落としちゃうよ? 痛い思いしたくないでしょ?」
「つか、俺ら楽しませてやろうとしてんだからさぁ〜、素直に楽しもうよ! クスリもあるからぶっ飛ぶよ〜」
「クスリって、ふざけないでよ!」
みどりは恐怖を押し隠す様に
「いってぇ! こいつ、引っ掻きやがった、もう許さねぇ」
男は予想外の反撃に思わず手を離したが、却って彼らの怒りに火を付けてしまったのは明らかだ。
男たちはサディスティックな笑みを浮かべてみどりを取り囲みながら、品定めする様に視姦する。
「おい、お前ら今夜の配信はSMショーだ、
「いいな、それ、ぶっ壊れるまでやってやるか、ひっひっひ」
そこに聞き覚えのある声が飛んできた。
「やれやれじゃな、これが迷惑系ユーチュバとか申す
「誰だ!」
殺気立って振り向いた男たちだったが、視線の先にシルクハットの老人が一人だけ立っているのを見て警戒を解く。
「なんだ?この帽子ジジイ」
「消えろ、ジジイ! 年寄り痛めつけてもフォロワーは喜ばねえんだよ」
バカにしたような若者たちの言葉を受け流したその老人は、ギラ付いた目で逆に挑発の言葉を投げた。
「しつけのなっとらん
「あぁ? なんだこのジジイ」
イキりたつ男たちを
「
「やれやれ、注意いたせと言うた側からこれじゃ、全く最近の若いのは……」
みどりに対する
「ジジイ、その女の知り合いか? なら丁度いい! てめぇの目の前で寝取られ拷問してやるから、まだ立つなら泣きながらしごいてな!」
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