第11話 藤原さんちの家庭の事情

タイトルは、


楠桂さんの昔の漫画「八神くんの家庭の事情」のオマージュ




蔵人頭、


それは現代の内閣で言うなら内閣官房長官に相当する嵯峨天皇の秘書室長である。




嵯峨野の月連載中の弘仁元年、




最高権力者、嵯峨帝25才を支える蔵人頭は…




藤原冬嗣37才。


藤原三守26才。


良岑安世26才。




と今では信じられない若きエリート官僚たち(ある意味うらやましい)が政を補佐していたが…




臣下一番の権力者は冬嗣の父で右大臣の藤原内麻呂。




作中では息子の冬嗣に「母上を桓武帝に売った人でなし」だの前任者が死ぬたびに昇進してきた


色白だけれど経歴の黒い男だの、




色々ディスられ続けているが、一応右大臣まで昇りつめたのだから結果は結果。


なのである。




そんな内麻呂の家庭人としての顔は…


長男誕生👶


「んぎゃあ、んぎゃあ、んぎゃあ…」




内麻呂


「これはめでたい。真夏に生まれたから真夏と名付ける」




次男誕生👶


「んぎゃあ、んぎゃあ、んぎゃあ…」




内麻呂


「また男児が生まれたか、冬に生まれたので冬嗣と名付ける」




さらに年取って女児誕生👶


「ほあっほあっほあっ…」




内麻呂


「おお…やっと春宮さまに差し上げる姫が生まれたか!よし、夏生まれなので緒夏、と名付ける」






真夏


「なあ冬嗣、うちの父上って…政務と謀略以外はすんごいテキトーな人なのではないか?」




冬嗣


「…兄上、今お気づきになられたのですか?逆にそっちにビックリです」



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