ラプラスの悪魔。フランスの数学者だか天文学者だかが唱えた、世界の全ての原子の位置や運動を把握し、その情報をもとに完璧な未来予想を行うという超越存在。
そんなものがいるなら、きっとそいつは大層な小説家となる事でしょう。
世界のありとあらゆる場所から、いや、今はまだ存在しない未来からも、面白い出来事を切り出して小説にできるのですから。
最高のノンフィクション小説の完成です。
……ですが、小説にするということは、それを誰かが読むということ。
では仮に、ラプラスの悪魔が書いた未来小説を、現時点の人間が読んでしまったら?
思わず背筋がゾクッとするような、興味深い仮説でした。