僕と彼女 そして友人 時には鯨

@Zeen

1章 青春の始まり

プロローグ

俺は空上から落ちていた。

なんの感情もなくただ頭から一直線に地上へと....。

地上の海の中に落ちた瞬間今度は、1本の木に寄りかかりながら風力で草が揺れるとともに小鳥たちの優しい鳴き声を聞きながら小さな青い鯨が表紙に描かれた本を手に取り読書をしていた。

そしてどこからか声が聞こえる

鯨の鳴くような、もがくような、そうな音が聞こえた。

そして瞬きをした....。


次の瞬間、俺は太陽から出る温かい光により目を覚ました。また今日と言う一日が始まろうとしている。

「今日から新学期か....。」

新学期、それは学生にとっての新たな1年間の始まりとも言える。

彼ー比嘉継ひかづき 駿しゅんもこの春を楽しみにしていた。まぶたを擦りながら階段で降りていくと妹が朝食を作っていた。

「あ、お兄ちゃんおはよー!」

妹は朝から今日の太陽の日差しにだって負けないぐらい明るい百点満点の笑顔を俺に向けてきた。そんな俺の妹ー比嘉継ひかづき 香澄かすみも今日から中学三年生だ。

妹は運動神経がとても良く、その気になれば何だってできてしまう。おまけに料理や洗濯などもスームーズにこなせる。学内では友人と毎日明るく接している居るのか友達も多い。

だが、妹はとにかく頭の出来が悪い、はっきり言って『バカ』である!

そんな俺と妹は二人暮しをしている。両親はと言うと、母親は日本中を飛び回っており

父親は、海外に出張中である。

たまに母親は帰ってくるが父親は一切帰ってこないので、基本的に俺と妹の二人暮しって事になる。家族四人が揃うのは、お正月と4人の中の誰が誕生日な時だけだ。

そんな比嘉継家は今日も平日に過ごしてた。

朝食を食べていると香澄は食べ終わったのか

素早く食器を洗い身支度を済ませて、玄関で靴を履いていた。ドアを押すと同時に明るく大きな朝の挨拶が聞こえた。

「行ってきます!」

その挨拶は俺の耳まで届き、まだ朝ボケをしている事から俺は気だるげな返事をした。

そしてドアの閉まる音がし香澄の気配が消えた。

「俺もそろそろ家、出ないとな。」

俺は今日から高校二年生になる。高校生と言えば青春だろう....。

(俺も彼女欲しいなぁ....。)

そんな事を心の中で思いながら俺は香澄が作ってくれていた味噌汁をすすった。

味噌の香りともに体が温かくなる。

このお話は俺、比嘉継 駿の青春ラブコメディである!

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