レビュー
完結済み
001作目 一人ぼっちの観覧車/飛鳥 休暇
一人ぼっちの観覧車
作者 飛鳥 休暇
澱んだプライドを、アルフォートで掻き混ぜて
★★★ Excellent!!! 詩一
リアルな男の、燃えないゴミの日に出し忘れたプライドみたいなものが、泥水の中の澱のように沈んでいる。ある日落ちて来たアルフォートが触れると、澱は水中をびゅわりと舞い上がる。掻き混ぜられて茶色く濁ったその中で、アルフォートは底の方へと降りていく。対して巻き上げられたプライドは熱を伴って表面に浮上してくる。
——ぷく……。
プライドは口から泥を吐きながら、それでも空を見上げる。
夜空だった。
僕はそのように思ったのでした。
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