日出でる国の殺戮者

厨二赤べこ

序章 央血連合と日本の殺戮者

第1話 不思議な生徒

 この世は、今高度経済成長期とは比べ物にならない程成長している。資源の枯渇問題の解消、地球温暖化の原因である温室効果ガスを排出する物の代わりとなるエネルギー、人口削減等々これらの、原因となったのは、20XX年に発見された、魔術である。魔術の発見により、世の中は豊かになった、最初は全員が喜んだ、だがその技術が成熟にするにつれ・・・戦いの道具なってしまった。


 例を挙げよう、たった10年で何ヶ国も滅亡し、何ヶ国も建国されるのを想像してみてくれ普通ならあり得ないだろう?だが魔術が有ることにより、ありえるんだ、そんな事が、今の世の中なら、だから皆恐れているのだ、いつ何時なんどきこの国が狙われるのかをね。


 これは、そんな理不尽な世界を変えようと奮闘する、とある少年の物語である。


■■■


 現在:国立魔術高等学校


「・・・あのクソジジイ!今度絶対理由を吐かせてやるからな!覚悟しとけよ!」


 一週間前 日本:陸軍基地 


鬼嶋きじまとばり大佐、君には、二等兵として、学校に入ってもらう」

「・・・は?」

「お前には、普通の学生として生活して欲しい、私たちの戦争のせいで、君はちゃんとした青春がなかっただろう?」

「いや、自分は、別に・・・」

「そうか、そうだよな。やはり青春を謳歌したいよな!」

「あの、人の話を・・・」

「君には、今まで私、一人で育ててきたせいか、友達がいなかっただろう?」

「いや、それに関しては、本当に感謝してますが・・・」

「そう、だから最後に青春を味合わせてやりたいと思っている、分かってくれ」

「いや、ですから」

「じゃあ、君にはここに行ってもらうからよろしく!」


 バタンッ!


■■■


 再び現在:国立魔術高等学校


 ああ、今思い出しても腹立たしい、てかなんで今頃なんだ?


 可能性としては、軍学校に他国のスパイが入学した等の情報が入ったか、何かしらの国内の反社会組織の手先が居るか、それと一番可能性が有るのは、ただただ俺に文字通り青春を味合わせたかったからか・・・マジであり得るな、あのジジイなら。


「はぁ~」


 マジで、考えれば考える程イライラする・・・決めた。学校では絶対目立たない、影の薄い一生徒として生活しよう。でもなー、全寮制だからな。同じ部屋を共有する人たちとは仲良くした方が良いよな。


「今頃悩んでも仕方ないか、だって今日は初めての登校日だもんな。仕方ない行くか」


 現在時刻:8時30分 1年A組


1-Aと書いてある教室がある、その教室は15、6歳の子たちが和気あいあいと談笑をしていた。そんな、陽気なクラスにガラっと音が響いた。


「はーい、皆座ってー、ホームルームを始めるよー。えー皆に報告があります」

「はーい、先生、それは、大事な報告ですかー」

「大事な報告じゃなかったら、報告しません」

「そりゃ、そうだ」

『アハハハハ!』

「では報告しよう。実は昨日用事があって入学式にこれなかった子を、このクラスで受け持つ事になった」

「はーいはーい、先生。イケメンですか?それともイケメンですか?イケメンですね?」

「お前の頭にはイケメンしかないのか?」

「はい!」

「良い返事だな」


 ガラッ


「あの~、先生、入ってもいいですか?」

「おっと、長くなってしまってすまなかった、では入ってくれ」

「はい」

「じゃあ、自己紹介よろしく」

「はい、名前は鬼嶋きじまとばり15歳。趣味は、料理よろしくお願いします」

「えー、見た通りイケメンだ、仲良くしてやってくれ」

「やった!」

「クソゥ、イケメンかよチクショウ!」

「じゃあ、鬼嶋。お前の席は窓側の一番奥の席な」

「はい」


 やったぜ、窓側一番奥!目立たない席位置!更に、ぽかぽか陽気&直射日光!暖かい。

 そんな、どうでもいい事を考えていたら、チャイムが鳴った。


「では、一時間目は、最初の授業だからな、まずは魔力測定からな、すぐに着替えて体育館に来い。全授業この私が直々に、指導するからな。分かったな?」

『はーい』


生徒たちは、話しながら教室を出た、その教室には鬼嶋だけが残った、


「スゥ」


鬼嶋の深呼吸の音だけが教室に響いた、鬼嶋は平然とした顔をしているが内心とても焦っていた


 やばいやばい、魔力測定なんかされたら目立ってしまう!どうしよう!だ、大丈夫だ、もう昨日のうちに、クラスにはグループが形成されている。そうそう、俺に近づこうとは思うまい。近づこうとしないよな・・・?さて、着替えてくるか、


 男子更衣室


 何か、滅茶苦茶目線を感じるんだが?


「おい、あいつ体つき凄くないか?」

「お前もそう思うか?何というか筋肉の量も凄いがそれより・・・」

『体についてる痛々しい傷は何があったんだ!?by全員の心の中で一致した感想』


■■■


 体育館


「よし、全員揃ったな!では、今から魔力測定を始める!皆、この装置の前に来てくれ」

『は~い』

「よし、皆にこの機械について説明しよう。これは、魔力測定装置と言ってな、この機械の赤い所に手を置いてくれれば測定が始まる。ちなみに現在この学校のトップの魔力保有量は、一万だ」

「一万!?」

「一万とか、この国で数えるほどしかいないって言われるのに!?」

「一万越えってなるとそれこそ、四霊家の、応竜おうりゅう家、霊亀れいき家、麒麟きりん家、鳳凰ほうおう家の現当主や当主候補ぐらいの力がないと絶対にたどり着けない数値ですよ!?」

「説明ご苦労、でも実際に居るんだよ、一万が」


 ほう、それは凄い、結構この学校も馬鹿には出来んようだな、


「じゃあ、番号順で並んでくれ、出席番号順でな」

『は~い』

「じゃあ、始めよう!」


 なんだ、最初の方では何人かしか高い魔力量を持っていないな、


「では、鬼嶋帳!」

「はい」


 これやばくないか?俺の魔力量バレちゃうじゃん、怪しまれるじゃん?嫌だな~


 ピトッ


鬼嶋が魔力測定装置に触れた瞬間、装置が異常な程大きな警告音を発し始めた


『ピー!ピー!ピー!測定不能!測定不能!・・・』

「なんだ、なんだ!?この魔力量は!」

「あの測定装置で測れないって事は、少なくとも五万以上って事か!?」

「そんな、化け物。世界で数えるほどしかいないよ!?」

「馬鹿野郎!国家戦力級だろ!?」

「それこそ、ありえねえだろ!?」


 いや、これは、何と言うかその・・・何とも言えない、まあこれで軍人ってバレるよりは誤作動って事で、場を収めよう、


「いやあ、機械が誤作動を起こしたようですね?」

「そうなのか?じゃあもう一回触れてくれ」

「は、はい」


 ピトッ


鬼嶋が魔力測定装置に再び触れたが結果は変わらなかった


『ピー!ピー!ピー!測定不能!測定不能!』

「・・・。また誤作動ですね!」

『いやいや、その言い訳はもう通じないよ!?』


 で、デスヨネー


 ・・・・・・・


「やってしまった」


 いや、やりすぎた。魔力量をどうやって隠せって言うんだよ!クソッ!

 更に、今現在、絡まれております、


「ねぇねぇ、鬼嶋君って彼女とか居ないの?」

「うん、いないよ。生まれてこの方、出来たことないね」

「そうなんだ」


 なんか、小さくガッツポーズ取ってない?


「今度は俺から質問!鬼嶋君の体に着いてる傷ってどうしたの?」

「ああ、これは、エタール国との戦争で・・・」

「ん?エタール国との戦争?」


 あ、しまったぁぁ!完全しくじった!バレたか?


「で、そのエタール国との戦争が何に関係してんだよ」

「えっと、エタール国との戦争に巻き込まれた時の傷」

「まあ、そうだよな。そうじゃなかったら、そんな大きい傷できないよな」

「うん」


 いやあ、良かった。危うくエタール国の国家戦力級の相手と一戦交えた時に、出来た傷って言う所だった。


 夜:国立魔術高等学校


 今日の、授業が終わった後、俺はすぐ床に寝転がった、


「ふう、案外疲れるもんだな」


 今日は、もう寝るか。

 と俺が床に就いた瞬間、俺の、脳に直接緊急招集の通知音が流れた、


『ブブ!ブブ!』

「緊急招集!術式構築。構築魔術:瞬間移動。構築完了。術式行使」


 その瞬間、鬼嶋は術式に飲み込まれ、即座に陸軍基地に着いた。


「来たか、鬼嶋大佐!」

「なんですか!緊急招集なんて!」

「いや、それがな央血連合が我が国に攻めてきたんだ!」

「何!?場所は!」

「九州近くの海岸沿いに敵影を確認されたと報告があった!もう、海軍大将と空軍大将には、連絡を取り連携して撃退及び・・・滅亡させる!」

「分かりました!」


 クッ、いやはや恐ろしい鬼嶋大佐は。こんな無茶苦茶な作戦を聞いて分かりましたなんて言えるなんてな。


も来る予定だ」

「それは、心強い」

「では、向かおう」

「はい」

「術式構築。構築魔術:飛行魔術。構築完了。術式行使」


 だいたい、時速300kmで進むから、東京から約4分で着くな。あいつらに会うのは楽しみだ、


 4分後


「おい!帳先輩は来ないのか!たく、これなら来ないほうが良かったな」

龍崎りょうざき大佐!もうすぐ・・・鬼嶋大佐が来るようです!」

「!そうか、あなたも来るのですね!帳先輩!」

「よう、来たぜ。龍崎!」

 こいつの名前は、龍崎りゅうざき黄泉よみ。俺の2つ年の離れた空軍の国家戦力級の軍人である。エタール国との戦争で、背中を預けった仲だ。荒い性格なのに何故か俺には、懐いてんだよな。

 そんな、昔の戦友と話をしていたら不意に声を掛けられた、


「ちょっと、私の事も忘れてないでしょうね!」

「ああ、忘れないよ。海蛇かいだ少佐」

「ちょっと、なんで他人事なの!」

「あはは、冗談だよ」


 この子の名前は海蛇かいだすみれと言い。年齢は何と10歳で国家戦力級の軍人であり、この子もエタール国との戦争で一緒に戦った戦友だ。この子は、海軍の軍人だ。


「では、作戦を説明する!作戦はこうだ!まず、海軍と空軍と鬼嶋大佐で戦艦及び、戦闘機の撃破を狙い、撃破出来たらそのまま上陸し首都を目指し海岸沿いから確実に、潰していくぞ!いいな!」

「了解!」

「では、作戦開始!」

「久しぶりだな、俺たちが、チームを組んで殲滅作戦に、向かうなんて」

「そうだよな、約2年ぶりか?」

「もう、2年経つのか」

「鬼嶋先輩、なんかおっさんみたいです」

「悪かったな!では、行くか。俺たちが、先に全線で戦うぞ」

『我が国、日出でる国の神々よ。我らに力をお与えたまえ、顕現せよ!』

『術式構築。構築魔術:神々のご加護。構築完了。術式行使』


 その瞬間、俺達三人からは、体から溢れんばかりの金色の魔力が溢れ出てきた。この術式は、自分の潜在能力を、向上させる強化魔法の類だ。


「じゃあ、私は、戦艦を撃沈させてくるわ」

「じゃあ、俺は、戦闘機を撃墜してきますよ」

「じゃあ、俺は二人のサポートだな」

「では、始めます。術式構築。構築魔術:魚雷魔術。構築完了。術式行使。行けぇ!」


 そう言い放った途端、海中から数え切れない程の、魚雷が生成され、敵艦へ一直線に進んでいき触れた瞬間、海が盛り上がった。それは、まるで海神の怒りの様な一撃だった。


「どうかしら?腕は衰えてはいないと思いますけど?」

「ああ、この前の海蛇では、無いな」

「ありがとう、鬼嶋先輩」

「こっちも、見ていてください!術式構築。構築魔術:爆撃魔術。構築完了。術式行使。爆破しろ!」


 そう龍崎が、言い手を前に突き出した時、何もない空間から爆弾が発生し、戦闘機へ、当たってしまった、戦闘機は、海上で粉々になりながら、海に落ち、


「術式構築。構築魔術:狙撃魔術。構築完了。術式行使。死ね」


 そう言い、鬼嶋は銃を取り出した。銃はただのピストルだが魔術を使ったピストルだ。ただのピストルではない、ピストルの範疇を超えた武器になる、


「これで、一人ひとり確実にトドメを刺す!」


 それは、相手の体の内部から爆発し、一瞬で、命を刈り取った。


「まさか、お前は!殺戮者モーリス!」

「そうだ、俺が、国家戦力級の軍人、陸軍大佐、鬼嶋帳、戦場での二つ名は、殺戮者モーリス。覚えてなくもいい、どうせ今すぐ死ぬんだから」


 何故、鬼嶋が殺戮者モーリス言われるかは、この通り、敵国の兵たちに一切の、慈悲が無い事が由来とされているが、本当は、そう言う意味ではない。


 これは、そんな少年のお話


 第1話終了


 あとがき

 この作品は、1話約5000文字で構成していくと思うので、これからの応援お待ちしています。

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