藤咲さん家のご家庭事情はいつも面倒だ

佐椋 岬(サクラ ミサキ)

第1話『見た目だけでも実年齢だけでも判断してはいけない』(feat.Sayuki)

「保護者に連絡?」

時と場所は放課後、私が通う学校の職員室、担任のデスクにて。担任から突如放たれた言葉に対し、私、藤咲沙雪ふじさきさゆきは阿呆のように鸚鵡返しをしてしまった。

「そう、今職員会議で決まったから」

「はぁ、まぁ構いませんけれど……私にその必要があるとは思えませんが」

とりあえず率直な意見を述べると、眼前の担任は苦笑を浮かべた。

「う~ん、そうかもしれないけど、一応ほら、何かあったら先生も困っちゃうから」

「まぁ、確かに体裁上もありますしね、判りました。とりあえず両親が海外赴任中なので一番上の姉の職場で構いませんか?それでよければ直接電話しますが」

「あ、いいよ、先生がかけるから。ホントいつも思うけど、藤咲さんと話をしてると生徒とじゃなくて同僚か後輩と会話してる気分になっちゃうんだよね……」

「自覚はありますから大丈夫です」

再度苦笑し、電話し始めた担任の姿を眺めながら私はそっと姿勢を崩した。事の発端は最近だと珍しくもない、通っている学校の近くで変質者が出現したらしく、放課後まだ学校に残っていた生徒については保護者に迎えに来てもらうように、と緊急職員会議で決まったそうで。

何でも主に幼い女子児童を狙う露出狂らしいが、これまでの被害報告はいずれも150cm以下の可愛らしい女子生徒だそうで。

既に150cmを超えて久しく、昨年めでたく170cmを超えた私には要らない心配ではなかろうか……そんなことよりも赤いランドセルでも背負おうものなら、何一つ間違っていないのにむしろ変な眼で見られる私の苦労を考慮して欲しい。何が悲しくてわざわざランドセルが丸々入る鞄をもう一つ用意して登下校しなければならないのか。

自分で言うのも何だが私は現在正真正銘の6年生だ。

先日姉のスーツを借りて街中を歩いたら、化粧品のサンプルは進められるわ、エステのキャッチに声は掛けられるわ、挙句どこぞの知らないお兄さんに「おねーちゃん今何の仕事してるの?もっと稼げる仕事あるよ?」とか言われる始末だ。10年早い、なんて言葉がいよいよ笑えない。

とりあえずこんな風に育ったのは、幼少の頃「おねーちゃん、ご本よんで?」とかお願いしたら「ごめんね、こんな本しかないの」と六法全書を持ち出された家庭環境に要因があると思っておこうと決めている。

不自由はしていないので恨んだりは全くしていないし、子供の頭でも若干ながら理解できるように説明してみせた我が姉にはむしろ敬意を表しておこうと思う。

それはさておき。どうやら担任の電話が終わったようなので、多少姿勢を直すと、担任教諭は愛らしい笑顔で私に言った。

「うん、連絡付いたよ。迎えに行くから学校で待ってなさいって」

「判りました、図書室にいます。姉にはその旨連絡しておきます」

そう残すと一礼し、私は職員室を後にする。年齢相応に見られるためには担任教諭のような愛らしい笑顔を身に付けた方がいいんだろうかなどと多少考えながら。



「……で、どうして私が迎えに来ることになったワケ?」

「さて、私に聞かれてもな。私視点だと保護者に連絡と言われたから深雨姉に連絡したところ、何故か湊姉が来てくれた状況なので」

あれから半刻程した頃だろうか。迎えに来てくれたのは別の姉である、藤咲家長男・藤咲湊ふじさきみなと。表現に違和感を覚えた場合、その感覚は正常だと思う。横を歩くその人物の姿は下ろせば腰まで届くだろうかという髪をポニーテールに結っており、160cmに満たない華奢な肢体に纏う衣服は学園指定の女子制服。短めのプリーツスカートから覗くふとももと黒いオーバーニーソックス、一見だと恐らく9割以上の男性から『美少女』と冠されるだろう。正直に言うと仕種や表情、声に至るまで確実に私より女の子らしく、可愛いと思う。

しかしながら戸籍上、身体上は間違いなく男性であり、本来は「兄」にあたるわけだが、その辺りは我が家の家庭事情等から「姉」と呼んでいる。本人がどう思っているかは別として。

「や、大事な妹を迎えに来るのは全然構わないんだけど、車持ってる流海姉さんとかの方が適任だと思うのね?」

……頤に指を当てて首を傾げる湊姉みなとねえ。その仕種の何とあざといことか。これで素だからな、この人。

「そうだな、私より湊姉の方がよっぽど変質者やら痴漢やらに狙われそうだしな」

「あんまり笑えない……」

そもそも並んで歩けば10人中10人が『私が姉、湊姉が妹』と勘違いするだろう容姿に加え、湊姉は制服で私は私服。迎えに来てくれるのはとても有難いが、変質者対策の絵面としてはどう見ても逆だろう。

そんなことを考えながらふと横を見ると湊姉がスマホを弄っていた。

「あぁ、そういうことね……沙雪、深雨姉さんから伝言」

そう言うと湊姉は私に自分の携帯を手渡してきた。見ればこの後の家族の予定と提案が書いてあった。

送信者は長女『藤咲深雨ふじさきみう』、それによると次女『藤咲流海ふじさきるみ』は本日飲み会の為既に外出済み、三女『藤咲梨瀬ふじさきりせ』は友人と遊びに行ったとのことで、本日は家に夕食が用意されていないらしい。

今更ながらどうでもいい説明をしておくと、現在我が家は両親が海外赴任中のため、5人姉妹のみが生活している。なので当然炊事等の家事全般が当然発生する訳で、それを一手に担っているのは三女・梨瀬姉。本人の特技と趣味と希望が一致した結果で、今日のように梨瀬姉が居ないと我が家の台所事情は途端に乏しくなる。

深雨姉は家事全般スキルはあるが、姉妹5人分の生活費をほぼ全て一人で稼いできているため、本人以外の暗黙の了解で深雨姉にこれ以上負担をかけたくないということでそもそもパス。

次に流海姉。本人のやる気は充分なのだが典型的な料理音痴というか、本当に家事全般と破滅的に相性が良くない大雑把な性格のため、やらせると被害ばかりが拡大する。塩と砂糖、コショーとシナモン、サラダ油と白出汁をナチュラルに間違える程度だ。(悲しいが過去にすべて実際に起こった悲劇だ)

なので、彼女も本人以外の暗黙の了解で却下。

私がやっても構わないのだが、主に梨瀬姉に反対された。「沙雪にはもっと年齢相応に自由に遊んで欲しいんだよー、私は好きでやってるんだから」とのことで。まぁ正直、私は家事全般出来ないこともないが好きではないので有難い話だ。

となると消去法で湊姉が残るが湊姉は流海姉と逆、私と同じで『家事は出来るけれども嫌い』な人なので、勿論手伝いはするが、よっぽどの非常時(梨瀬姉が体調を崩したり等)じゃない限りはむしろバイト等で家計を助ける方に力を入れていて、強制したくないのも実は本人以外の暗黙の了解だったりするので、何ともまぁ雁字搦めな家庭だ。

そんな経緯を踏まえて、深雨姉からの『今日は夕食が用意されていない』に繋がったわけで。付け加えると、今日は深雨姉の仕事が早く終わりそうらしく、3人で外食しないかという提案だった。

「全く構わないがまぁ、選択の余地はさほど無いだろうな」

そもそももとより反対意見が有るわけでもなし、私は二つ返事で了承する。

「そうだねぇ……後で深雨姉の仕事場に行くのはいいとして、それまでどうする?」

湊姉が了承の旨を返信しながら甘えるような上目遣いでこちらを見る。本人は無自覚だろうが、私に言わせればビッチの目。

その表情で「ねぇ、5万でどう?」とか言ったらかなりの高確率でアレな男が釣れるんじゃないだろうか。や、たまに本人が冗談混じりにネタにしているぐらいだから、自覚はしているのかもしれない。つくづく、何でこの人と私は性別逆に生まれなかったんだろうと思う瞬間。何にせよ家族ながら存在自体が教育によろしくない人だ。

「別にどこでも構わないが、私の懐だと選択肢が限られる」

「大丈夫だよ、バイト代もらったばっかりだし」

 湊姉はくるっとターンしながら笑顔で応える。広がるスカート、覗くふともも。この人がその仕種で言うと、どうもいかがわしい匂いがしてしまうのは何故なんだろう。

「……沙雪、何かさっきから失礼なこと考えてない?」

……バレてしまったが、まぁいつものことなので私は無言で頷く。そんな私に湊姉は軽く噴き出したあと、素敵な笑顔で私に言った。

「じゃあ……湊、ちょっぴり疲れちゃったから二人っきりで休憩できるところに行きたいな。湊のこと可愛がってくれる?」

怒るどころか自らその手のネタに乗ってくるこの始末だ。

「……私が悪かったから反応に困るネタはやめてくれ。この年齢の人間に何を期待している」

「沙雪は見た目も中身も年齢相応じゃないし、現に通じてるから大丈夫。見た目は事実より奇なり?」

「うるさい黙れこのクソビッチが」

藤咲家姉妹の日常は今日も平和だ。



結局その後は深雨姉の職場付近のショッピングモールで時間を潰した。湊姉は婦人服はもとより、下着売り場まで全く抵抗を示さないのは既にジェンダーアイデンティティが絶賛崩壊中なのだと受け取っておこう。店員さんとの喋りもむしろ私より慣れている。まぁ、私含めて我が家は全員湊姉のことを女の子と認識しているので今更だが。(人によっては平気で家の中を下着姿で歩いている)

今は深雨姉と合流し、彼女の職場の近くのトラットリアで団欒を過ごしている。

「あー、さすが湊だねぇ」

舌ったらずな話し方で深雨姉が笑う。深雨姉の最近のお気に入りのお店だそうだ。ちなみに本人曰く、最初に来たときは保護者同伴を求められたらしい。さすが身長141cmのロリータ服着用は伊達ではない。

その時は運転免許証提示と「すぐ近くの法律事務所につとめてるんですー」との弁で難を逃れたとか。その時に色々とサービスしてもらったらしく、以来すっかり常連らしい。このチビっ娘な身長141cmが我が家の長女、藤咲深雨。職業は司法書士、今は知人のツテでとある法律事務所に勤務しているが、ゆくゆくは自分の事務所を構えたいらしい。社会保険労務士の資格も持つ、幼少の私を六法全書で寝かしつけた張本人である。当時本人は高校生くらいなのだから末恐ろしい。

だがその容姿・服装から司法書士はおろかそもそも社会人と認識してもらえたことがほぼ無い。少なくとも私はそのシーンにお目にかかったことがない。

弁護するわけではないが、服装は本人の趣味というより周囲の趣味らしい。先輩や同僚が多々服飾関連をプレゼントしてくれるらしく、倹約家の本人は「だって勿体無いじゃない」と言って身につけている。そして財布とバッグだけは本人の好みでDi○rだから、何処かのお金持ちの家のお子様だと思われることが多々あるとかどうとか。正直今目の前で椅子に座って足をぶらぶらさせている様を見ると致し方ないと思うが。決してハイチェアではないのだがナチュラルに足が届かない背丈、それはそれで大変らしい。私から10cmくらい分けられればお互い幸せになれるんじゃないだろうかと思わざるを得ない。いや、本当に。

「個人的には沙雪の分を選ぶ方が楽しかったなー、沙雪が結構アタフタしてさ」

「黒のガーター付きの下着なんぞ勧めるな、私を何歳だと思っている」

「うーん、でも私たちので沙雪がいちばん似合うと思うなぁ。いちばんスタイルいいし大人っぽいし」

湊姉と深雨姉が交互に笑う。私の実年齢を少しは考慮してもらえまいか。

「そう言えば下着で思い出した。湊、そろそろプールの授業があるのにスクール水着用意してないでしょ」

湊姉の動きがピタリと止まる。湊姉の心中を明らかに察した上で深雨姉は言葉を続ける。

「サボりはダメだよ。湊は健康な子だし生理だってないんだから、体調崩すこともほとんどないでしょ」

「……あのですね、深雨お姉さま。私の場合水着とかって物理的な不都合が生じることをお忘れじゃないですかね?」

先ほどとは打って変わって、お淑やかにおずおずと小声で詰め寄る湊姉。

「不都合?何が?」

「下腹部ですよ!!!」

深雨姉が本当に判らなそうに首を傾げるので、湊姉はついつい身を乗り出す。……ごめん湊姉、正直眼前のコントが面白いので、私は観客もとい傍観者で居させてもらう。

「何で?おねーちゃんが買ってあげた耐水性のパッドがあるでしょ?」

「あのさぁ……水着ってスカートとかと違ってラインが丸出しなワケで、色々隠しきれない部分が出てくるワケですよ」

必死な湊姉が面白いので茶々を入れてみようと思う。

「つまり、はみ出る恐れがあると」

「おいこらそこの末っ子5女、さっきアダルティなネタを振るなと言っていなかったか、自ら踏み込むんじゃない」

ジト目の湊姉に、私は無言で水の入ったグラスを呷ることで聞こえないフリを決め込む。深雨姉は判っているのかいないのか小首を傾げる。……いや、そもそも認識の土台が違う気がする。

「大丈夫だよ?湊は脚も綺麗だし。ムダ毛の処理ならおねーちゃんがポイント教えてあげるから」

「うん、そういうことじゃなくてさ……」

疲れ切った表情で湊姉は嘆息する。そんなタイミングで折よく、店員さんがオーダーを取りに来る。

「ご注文はお決まりですか?」

すかさず湊姉が、不機嫌そうな顔で深雨姉を指さす。

「こいつにお子様ランチ。旗はイタリア、デザートはプリンアラモードで」

「こらぁ!おねーちゃんに八つ当たりしないのっ!」

吹き出すと後から絶対私も怒られるので、必死に笑いをこらえる私と、お客様に対して失礼にあたるので同じく必死に笑いをこらえるプロ意識満載の店員さんを尻目に、湊姉は口撃の手を緩めない。

「セットの飲み物にホットミルクって出来ます?あ、デザートと飲み物は先でいいです、騒いで周囲に迷惑かけても申し訳ないので」

「みーなーとー!!もう怒った、帰り覚えてなさいっ!!」

藤咲家姉妹の日常は今日も平和だ。うん、平和そのものだ。



「ごめんなさい、私が悪かったです。もう二度と言いません、だからお願いします許して下さい」

「ダメ、買わないと困るのは湊なんだから。おねーちゃんだって忙しいんだから他の日に来れないんだよ?サイズ違ったら大変なんだからさっさと試着しなさい」

現在地、ショッピングモール内スポーツ用品店。試着室の前で土下座せんばかりの勢いで平謝りする湊姉と、2着のスクール水着を湊姉に押しつける深雨姉の姿があった。まぁ何て言うかアレだ、私の目から見れば微笑ましい姉妹喧嘩だ。私が最年少であることはこの際置いておくとして。

「本当にごめんなさい、買うから、買うからお願い試着だけは……今日は大丈夫な授業ばっかりだったからパッド付けてないの……」

「知らないよそんなの。湊はちょうどMとLの間くらいなんだからさっさと着替えてどっちがいいか決めるの!」

言うまでもない気もするが一応経緯を説明すると、さっきのトラットリアでの出来事に対する深雨姉の反撃。湊姉と違ってあくまで必要事項に絡めてくる辺り、さすが六法全書を読破する法律娘だと思う。ちなみに私は自分の水着を選ぶ演技などしてさっきから他人のふりを決め込んでいる。湊姉が何度か助けを求めるようにこっちを見ていたが、とりあえず目線だけで力になれないと謝っておいた。

「あの、ホント、今日は、お願い……着用して姿見に映った自分のリアルな現実と対面することになるから……試着だけは後生ですからぁ」

「知らないよーだ。湊なんか鏡に映った自分のパッド無しの水着姿見て、思ったより違和感が無いその姿受け入れちゃえばいいんだ」

……どうしてこうウチの姉妹は情景描写が具体的なんだろう。 

「やめて!微妙にリアルな未来予想しないで!!正直ありえなくないのが凄く恐い!!!」

「大丈夫、おねーちゃんはそんな湊もちゃんと受け入れてあげるから。そのままでも一緒にプールとか行ってあげるから」

「いやぁぁぁあ!!!」

……深雨姉、恐るべし。見捨てないで笑顔で隣を歩いてくれそうなのがまたリアルだ。まぁ、正直湊姉の容姿なら許されそうな気がしないでもないのが更に恐ろしい。そして『ありえなくない』と自覚している湊姉にツッコミを入れようかどうか悩む。

「大丈夫、恐いのは最初だけだから……ほら、おねーちゃんが教えてあげる」

「や、ちょっと、そんな、無理矢理……あんっ」

二人で試着室に入るのを見届けると、湊姉の精神が正常に保たれたままで済むことを祈りつつ私は軽く嘆息する。

「あ、すみません、こっちのMサイズでお願いします。あ、包装とかはいいです、そのまま持って帰ります」

十数分経過した辺りで深雨姉が先に出てきて、ニコニコと笑顔でLサイズの水着とMサイズのタグだけを店員に手渡す。深雨姉とは対照的に、湊姉は息遣いも荒く頬を赤く上気させていた。

「さ、帰ろう湊」

「ふぁい……深雨おねえさまぁ……」

そのまま持って帰ると言った割には深雨姉の手にも湊姉の手にも水着は無い。ちなみに二人のバッグは着替えの邪魔になるだろうと私が預かっている。

……さて、Mサイズの水着が今どこにあるかは突っ込まないでおくとしよう、きっと想像通りだ。征服の下に女性用スクール水着を着込んで街中を通り岐路に着く男の娘、どこかのニーズに応えられそうなシチュエーションなのかもしれない。

「沙雪も待たせちゃってごめんね?」

「いや……問題ない」

うつろな目の湊姉には敢えて突っ込むまい。そして深雨姉に逆らうのはやめておこう……そう強く決意した初夏の日の出来事だった。


【終】

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