202012ジャパロボ 6

渋谷かな

第1話 ジャパロボ6

「なんだ!? あの武器は!? ビーム兵器なんて見たことがないぞ!?」

 東京駅に攻め込んだローラ隊のジャパロボは02タイプの新型機で、ビームライフルとビームサーベルを標準装備していた。

「ギャアアアアアアー!?」

「見たか。ビームライフルの実力を。」

 ビームライフルの一撃で警察のジャパロボを1機撃破していく菜々子。

「いいぞ。菜々子。この調子なら東京駅の制圧も直ぐだな。」

「はい。ローラ隊長。」

 すっかりテロリストに馴染んでいる菜々子。

「ちょっと変ですね。」

「どうした? トラウデン。」

「主要拠点のはずの東京駅ですが、警備の数が少ないと思いませんか?」

「そう言われてみれば・・・・・・。」

 確かにローラ隊は簡単に東京駅を占拠しようとしている。

「まさか!? ここは囮で、敵の本体は皇居に集結していたんじゃ!?」

「罠か!?」

 その通り。警備や自衛隊の主力部隊は、周辺警備を放棄して、時のアイドル、鈴佐愛の国民栄誉賞パレードを見学に行っていたのであった。

「まずい!? このままではジャパカイダの本隊が危ない!?」

「私に行かせてください! 私ならジャパカイダの本隊を救出してみせます!」

 菜々子が本隊の援軍を買って出る。

「頼んだぞ。こっちは本部に連絡して援軍を要請する。おまえが帰って来るまで東京駅で持ちこたえるつもりだ。」

「ありがとうございます。ローラ隊長、行ってきます。」

 菜々子は仲間を信じて皇居に向かう。


「ギャアアアアアアー!?」

 皇居のお堀では、テロリスト集団ジャパカイダの主力と日本政府の警察、自衛隊の主力ジャパロボ部隊との激しい戦いが繰り広げられていた。

「ひ、引きずり込まれる!? ギャアアアアアアー!?」

 ジャパカイダのタイプ02の水陸両用型のジャパロボは、敵のジャパロボが水に弱いのを知ってるので水に引きずり込む、河童作戦を繰り広げていた。


「まさかテロリストが水陸両用のジャパロボの開発に成功していただなんて!?」

「こんなに苦戦していては警察と自衛隊の恥さらしだ!? ありとあらゆる手段をこうじてテロリストを殲滅するのだ!」

 警視総監と自衛隊幕僚長はメンツにかけて負ける訳にはいかなかった。

「それにしても大池東京都知事。どうしてテロリストが水の中にいると思ったのですか?」

 小菅総理大臣が問う。

「簡単なことですよ。たまたま我が東京都ジャパロボ開発機関の情報網に引っかかっただけですよ。」

 大池東京都知事が謙遜して語る。


「私がなんとかしなくっちゃ!」

 遂に国民栄誉賞娘の鈴佐愛がジャパロボに乗り込み先頭に参戦する。

 つづく。

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