第2話 天国に行きなさい
「ちょっとフランクすぎる気もするんすけど、まぁ、多少なりとも『地獄はヤバい』ってことは伝わったんじゃないすかね?」
撮影を担当した若手の「獄人」アキラが、可もなく不可もない感想を述べてきた。
「地獄はツラいって、嘘でもいいから『待ち人』に伝えるんだ!」という上からの頼みで引き受けた、地獄のPV撮影。
なんでそんなに焦ってんだって話なんだけど、どうやらこの地獄、「待ち人」がこぞって志望してくるらしいのだ。
「待ち人」というのは、死んだ人間が天国に行くか地獄に行くかを文字通り待っている人達のことだ。待合室のような場所で待つわけではなく、草木が豊かな広場で、待ち人同士が談笑しながら気長に待つ。
そんな中、数百人にも及ぶ神たちが、一人ずつ待ち人を個室に呼んで振り分けていく。
天国行きを下された待ち人は安心するか喜ぶかのどちらかだろうが、いざ天国に行くと肩を落とすハメになるという。
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