ミラクル親族集合
「眼鏡を掛けてる男性、もう少し右にずれてもらえますか?」
写真屋さんが張り切ってる。
結婚式にこんなにたくさんの親族が集まってくれるなんて私は幸せ者だ。
私は隣りに座っている旦那と一緒にカメラを覗き込みながら笑顔を作る。
「ちょんまげの男性、もう少し前にお願いします」
七郎伯父さんね。
「ブロッコリーみたいな頭のお兄さんと、トリミングされたプードルみたいな女性の方、位置を入れ替えてみましょうか」
従兄弟のヨシ君と、静枝叔母さんね。
「右側のフランケンシュタインみたいな顔の男性、少し体を斜めにできますか。あ、それでOKですよ」
お爺ちゃんね。
「全裸で猫耳カチューシャ付けてる男性は、服は着なくて大丈夫ですか? あ、じゃあそれでいいですよ。はは」
もうお兄ちゃんったら(笑)
「では撮りますね。はいっ!」
カシャッという音とともに、胸が高鳴った。
きっといい写真が撮れた気がする!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます