グループ面接で見栄を張った青年

青年は人生初のグループ面接で緊張していた。是が非でも内定を取りたいので、彼は隣で質問に答えるライバルを注視した。

「あなたの志望動機は何ですか?」

「神の啓示があったのです。私は神の教えに導かれてここへ来ました。恐れることはありません。あなたの心の中にもあるはずです。神の愛が」

「ふむ。経理の実務経験はありますか?」

「はい。私は遥か東方の国で、一本の枯れ木を見ました。そして私は神に祈りました。この大地に祝福を、と。すると木にはたくさんの花が咲き、多くの人々がその土地に住み着きました。その街は、今では東京と呼ばれています」

「なるほど。では、次の方に移ります。志望動機は何ですか?」

青年は焦った。ここでライバルに遅れをとるわけにはいかない…!

「う、宇宙の意志です。この宇宙の摂理に導かれて私はここへ来ました。何を隠そう大阪をつくったのはこの私です!ホ、ホントです!は、花も咲きましたっ」

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