第1話 ジョパング皇国軍前線参謀本部へ行く。
さっそく軍部行きが親から伝えられた。
その時終始兄弟たちは笑っていた。
クソ!あんだあの気持ち悪い顔は!
そんな気持ちを静めながら馬車に乗る。
「では満潮国まで行きますので途中船での移動になります」
________
満潮国前線基地
「いやぁようこそお越しくださいました。私は関東軍満潮国前線基地所属、マオリ関東軍総司令官補佐にございます。階級は少将にございます。貴殿は先日任命されたビリヤ大将閣下にございますか?」
「えぇ先日任命されたビリヤだ。よろしく」
「ではこちらにお座りください。今の状況を説明致します」
席に二人が座りプロジェクターを魔法で展開する。
「我が軍は満潮国の警備並びに脅威である中二民国の排除をする立場にあります。ですが満潮国の国境には赤軍がいるのであります。なので中二民国を排除するのは難しいのであります」
「ならば中二民国の排除を諦めればよいのではないか?」
「中二民国の排除は大本営の命でもあり皇帝陛下の勅命でもあります故それは難しいのであります」
「......」
難しい。ならいっそのこと短期決戦で中二民国を攻略するか。
難しく考えるのがおかしい。簡単だ。当たって砕ければいいだけ。
「マオリ少将。兵を広場に集めてくれ。」
「了解であります」
先ずはやっぱり演説だ。
大体前線の兵たちは狂っているというかなんというか感情脆いところがある。
其処をついて士気を高めれば。
「諸君、私は先日この関東軍総司令官の任に着いたビリヤだ。諸君は本国を離れてこの遠方に来ている。なぜお前たちが前線に居るのか。なぜお前たちは国のために前線に居るのか。私には到底理解できない。なぜ自分から死にに行く?なぜお前たちは敵に突っ込める?」
皆が驚いたような表情を見せる。
「なぜだ?そこの君?なぜお前はここに居る?」
「かっ家族のためにであります!」
「ふっ家族か。所詮君が死んだらどっかの男と家庭を営んで君の存在など忘れるだろう。では次に君。君はなぜ死にに行く?」
「そっそれは....」
「何もないのに死にに行くのか?お前は馬鹿か?では次に君。なぜ敵に突っ込める?」
「敵がいるからであります!」
「ふむ正解だ。敵がいるからそれを全力で殺しに行く。当たり前のことだ。では全員に聞く。生きたいか?」
まわりがざわざわする。
「生きたいのか?生きたくないのか?」
そう尋ねると
「生きたいです!」
「もう一度家族に会いたい!」
「ふむそうか。では皆。今から関東軍総司令から君たちに任務を与える。それは...」
いったん間を置いた。
兵士たちはまじまじとビリヤに注目している。
「中二民国に総攻撃を行う。準備を行うように」
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