第18話
このお局さまが絡んできたことで、事がややこしくなり大事になってしまってしまったということなのです。と申しますのも、憎からず思っている男性教師が恥をかかされていることが許せなかったようでしてな。お局さまの号令一下、他の女性教師からの壮絶ないじめが始まったといわけでございます。
ですので、過剰反応をしてしまったのでしょう。学校内に蔓延していた「いじめられる方にも、何らかの過失があるのでは……」といった空気が許せなかったのです。己にはいなかった、頼れる味方になってしまったのです。酔いしれた-と言うのは言い過ぎかもしれませんが。しかしそのことが裏目に出てしまいました。
それからというもの、本格的な陰湿ないじめが始まったのでございます。少女は担任に失望し、固く口を閉じるようになりました。ひとりで抱え込み、寡黙な少女になってしまったのでございます。
両親には、まさに青天の霹靂でございます。少女の口からは何も語られず、担任に問い質しても「解決済みのはず」と、受け付けません。挙句、「家庭内の問題では?」と切り返される始末でございます。
結局は、少女の家出という最悪の結末を迎えてしまいました。しかしそんな少女ですが、少年と出会ったことにより、少しずつ己を取り戻し始めました。
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