第2話 夢座の地下から始まった。

 あの日、私は夢座にある地下2階分くらい螺旋階段で下ったおしゃれなバーを選んだの。


 緊張をしすぎていたのか、リンゴのかなり強いはずのお酒にもよえず、もっと強いお酒をと三度、バーテンダーにお願いをして聴衆の笑いをかっていただけだった。


ところが、アライブ王国(この世界で石油とかがとれる大富豪の国名)の大富豪みたいな格好をした顔の濃いことしか印象に残ってないおじさんから「第5婦人にならないかって」声をかけられて、昔飴玉にあったような大きなダイヤをみせられたわ。


彼氏へのあてつけなのかそのダイヤに惹かれたからなのか、片方なのか両方かもわからないけど、私はすぐに了承してしまった。


それがあんなに大変だなんて思わなくって。

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